閉店時間が分からず 夜9時頃 かおるさんと2人でお邪魔すると
まだ 営業中だった
いらっしゃいませ~ と 奥さんが 出迎えてくれた
2人揃って ペコリとすると チーフ(木下オーナーだが チーフと呼び方に 慣れていた為 )を 呼びに行ってくれた。
『おっ 来たな』と ニヤニヤしながら 近づいてくる
『ご無沙汰しております』と かおるさん
『かおるさん ! 元気にしてた?』
『おぅ おまえら 飯食えっ えーっと そこらへんに座れ』
晩御飯は もう済ませてきたので
『チーフ あのーご飯食べてきました』
『馬鹿やろー なんで飯食ってくるんだ いいから食え』
『はいっ』
と まぁそんな感じの人なんです。
断っても駄目なのは2人とも わかっているので とりあえず座る
3組程のお客様も 帰り 『もーいーやろ 今日は 閉めよっ 』
と 少し早めの閉店
スパゲティ グラタン サラダ が 出てくる
かおるさん 『無理っ 本当に無理 サラダだけなら 食べれるけど…』 マジかよ と スパゲティとグラタンを 詰め込む
『どーや 美味いか? おっ 食べたな おまえら遠慮してたのか?』
いや……… 残せないだろう
『かおるさん 聞いたよ やるな 可愛い顔して 本当にーー』
『でっ どっちが先だ? かおるさんか?』
に 対して かおるさんは 『違います』と 自分を指差す
えっー そんな…
『そうか おまえかっ 2人とも 仕事もせずに
仕込み場で いちゃついてたのか?』
かおるさん 『そんな事してませんよ~』
えっー 並んで海老の皮剥きしてる時とか すれ違いざまに
ちんこ触ってたくせに~ よく言うよ 本当
『でも 全然知らなかったなぁー 2人が出来てたなんて』
レジ締めが 終わった奥さんを 呼んだ
4人で話しを始める。
奥さんは 40歳 チーフは 48歳 奥さんは 綺麗な人だった
なんで こんな乱暴な人と結婚したんだろうなぁと思うぐらいに
奥さんは おめでとう と 言うとニッコリした。
あー 始めてお祝いしてもらった!
チーフは 『おまえ よくやったな 偉いぞっ』
3年程一緒に仕事したが 多分始めて褒めてもらった
少し照れながら 『はいっ』と答えた
『でっ 全然駄目か 親は ?』
『はい 』
『かおるさんの親は どーなんだ?』
『まだ …です………』
4人とも 沈黙
『でっ 何処へ住むんだ?』
あー まだです。
『仕事は どーするんだ 辞めたんだろ?』
あー バイト探します
4人とも 沈黙
『かおるさん 大丈夫か こんな頼りない奴で?』
4人とも 沈黙
『頑張りますっ』と答えると
かおるさんは 『私と子供を 守ってくれたんです それだけでいいんです』
あー仕方ないなぁ みたいな顔をしたチームは
お兄さんが運送会社をやってるから 寮が空いてるか 聞いてやると
電話をかけに行った。
『空いてるってよ しばらくそこに住め 』
奥さんが かおるさんは 実家に置いてもらった方がいいとすすめた
あー その方が安心だよな で そう決まった。
かおるさんの 父親は 亡くなっており 母親1人暮しだった。
運送屋さんの寮は 隣町で かおるさんの実家からは 一時間半程離れた場所だが 仕方なかった。
かおるさんは 母親の具合が悪いと 嘘をついて 3日程で仕事を辞めた、 花屋のパートは 1週間で これまた 母親のせいにして辞めた
引越しは チーフのお兄さんの運送屋さんに やってもらった
かおるさんの実家へ 挨拶をしに行くと
若い子だって聞いてたけど 本当に若いんだねっと 笑ってた。
『よーもらってくれた よーもらってくれた』と 終始笑顔のお母さんだった。
『元気な子 産まんとあかんよー』自分の母親とは 正反対の対応に
安心した。 かおるさんも 終始嬉しそうだった。
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