かおるさん 居なくなったら 嫌だ
最初は 色っぽい大人の女
母親のような温かさ
辛い過去を持つ女
笑顔にしてあげたい
笑顔が見たい
悲しませてはいけない人
そして 失ってはいけない人に 変わっている事に気がついた
仕事を終え 家に帰ると いつものように 『お疲れ様~~』
と かおるさんの声
職場での 挨拶 『あがります』に対する挨拶だった
よかった いつもと一緒だ 安心した自分は お風呂に入りながら
仕事をしながら 何回も練習した 言葉を 繰り返す
『かおるさん 子供の名前 考えたの?
じゃあ 俺が男の子は 考えるから かおるさんは 女の子だよ
俺も かおるさん離したくないから
今日からピルは飲まなくていいよ』
お風呂を出て かおるさんが 出るのを待つ
ドキドキしながら…
ビールを飲んで 待っていると お風呂から出たかおるさん
ちょっとちょーだいねと ビールを一口
そこで 考え抜いた プロポーズ暖
キョトンとする かおるさん 喜ぶ………
はずだった………が バスタオルを巻いたままで座り込み
泣いている。
ん?
『ごめんなさい ごめんなさい』
ん?
『私のせいで… ごめんね』
ん?
『昨日言った事 考えてくれてたの?』
『和君 やっぱり優しいのね』と言うと 二人は抱き合った
泣きながら かおるさんは 『無理なお願いした自分が悪いの 皆んなは お祝いしてくれない結婚で和君を不幸にさせたくないから…』
『それに 私 子供出来ない体だから…』
かおるさんを思う気持ちの変化 を全て話し
絶対に幸せにする だから一緒に居たい 号泣しながら伝えた
かおるさんは しばらく黙り込み ただ 抱き合っまま
30分くらいたったころ ぽつりと
『私 直ぐにおばあちゃんになっちゃうよ それでもいいの?』
頷く自分に 『若い子と 浮気しない?』
うん!
『絶対?絶対? 』何度も問いかける
『絶対だよ! 絶対だよ!』何度も答える
よし 今月から アパート代は 俺が払うから
花屋のパートはやめるよう頼んだ
一応体を心配しての事だった
嬉しそうに 『急に頼もしくなったけど 大丈夫よ』と
笑うかおるさん 『駄目だっ 今日からは 俺の言う事 聞けよ』
『もう 新婚生活が 始まったみたい 』と 笑うかおるさん
それから 一年
時折 うっ と つわりの真似をして 驚かせたかおるさんだったが
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