続きを書き込みます。
旦那さんの突然の帰宅。カギのガチャガチャする音、玄関の扉の開く音。「ヤバ、旦那帰って来ちゃったみたい!」まさに心臓が止まりそうでした。逃げようか、隠れようか、玄関の靴はそのままだし、全裸だし。とにかく息をひそめました。心臓バクバク。まずはそ-っとそ-っと服を着ました。
でもね、なんか彼女は落ち着いているんです。
そう、こんな状況に慣れていたんです。
「PTAの人です」って旦那さんに紹介されちゃいました。
旦那さんも旦那さんで、「あぁ、よろしくお願いしますね」みたいな感じで、忘れた書類を持ってすぐに出ていっちゃいました。ずいぶん淡泊な対応でした。何故そうだったのか後でわかりました。細くて長身、おとなしくて気の弱そうな、優しそうな旦那様でしたが、あの時のことを思い出すと、いまだに気が狂いそうなくらいドキドキバクバクして冷や汗が吹き出します。
それ以来、「別れなきゃ」「距離を置かなきゃ」と強く感じ、メールも減らし、会う回数も減らしました。
ゴールデンウィーク明けくらいでした。「もう会わない」と切り出しました。彼女は乱れるでもなく淡々と「もうセックスできなくなるんだね」と。以外とあっさりした別れだなぁと思っていました。
しかし彼女はメンヘラ人妻でした。数日後、忘れ始めようとした頃にメール攻撃がはじまりました。
「もう一度だけ会って」「あなたとのセックスが忘れられない」くらいはよかったです。
「セフレはあんた一人じゃない」「あなたはセフレの中では下から二番目」など。
どういう訳か「お願いだから私と別れて下さい」とか「いくら払えば私と別れてくれますか?」まで。
なんか怖くなってきたところで、更に追い打ちが届きました。宅配便です。どこで住所を調べたのか。小さなダンボール箱には、僕がプレゼントしたアクセサリーや靴、ゲーム機や本が。
怖くなって電話してしまいました。
彼女は妙に冷静で、「あなたを感じるモノを返却したい」と。その話のついでに今までの浮気経験や、何度も浮気が旦那さんにバレてることを聞きました。旦那さんは、かなり年下の奥様を少しあきらめていたみたいです。
彼女の言うことが本当なら、とんでもないビッチでした。僕は五人目の浮気相手。
まさにセックス依存症。こんな女、本当にいるんだなぁ。そして、どうしても手渡したいモノがあるというのです。
僕は会いたくなかったので。
いつも待ち合わせしていた駅の近くの駐車場、窓を半開きにしておくので、そこに「そのモノ」を投げ込んでおいておくれ。彼女にメールしました。
約束の時間。僕は遠くから眺めていました。何回も車の周りをグルグルする彼女、僕はそこにいないよ。久しぶりに見る彼女。やっぱり可愛いし、情も少しあったし、涙ぐんでしまいました。
「入れたよ、帰るよ」メールがきました。僕は彼女が駅の階段を登るのを確認して車に戻りました。
車のシートには封筒が1枚だけありました。彼女が手渡したかったモノです。彼女が手渡したかったモノ、なんだと思いますか?
つづきます、
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