散歩から帰ると部屋にはすでに床の用意がされていた。
片隅に置かれた手荷物の脇に、何か白い物が落ちている。
確認すると、美智代のTバックパンティだ。
どうやら食事に行く前に脱がせた時、そのまま放り出して行ってしまったようだ。
手にとって美智代に見せ付けると、慌てて私の手から引ったくって、バッグに仕舞い込んだ。
「いやだわ、お布団の用意をしてくれた人に見られちゃったわね」
「きっと男性だよ」
「恥ずかしいなぁ、いやらしい夫婦って思われちゃったわね」
いやいやそれは無いだろう。
私達が夫婦じゃないことくらい、とっくに見抜かれている筈。
長い間観光関係に携わってきた私だから断言できる。
ホテルや旅館で働く人々の、研ぎ澄まされた感覚や眼力。
いくら夫婦を装おっていても、ある程度の経験を重ねた人なら、カップルの何気ない会話や仕草で、夫婦なのかそうではない訳ありなのかくらい、いとも容易く見破ってしまう。
おそらく私達が館内を歩く姿を見ただけで、とっくにバレていたと思う。
しかし私はそんなことは全く気にしない。
心の中に生まれた美智代に対する愛情の芽が、どんどん伸びていることに気付いていたから…。
お茶を淹れてくれた美智代が、私に身体を密着させるようにして隣に座った。
私の太股に置かれた美智代の手に、手を重ねようとした瞬間、私の浴衣を割って滑り込んだ彼女の手が、私の分身を握り締めた。
思わず背筋が伸びていた。
「ふふ…さっきのお返しよ」
悪戯っぽく微笑む美智代の瞳には、妖しげな光が宿り私を誘っている。
みるみるうちに力が漲ってきた私の分身が、完全に勃起状態になった時…。
「お風呂入ろっと」
私に肩透かしを喰らわせて、美智代はウッドデッキの露天風呂の方へ行ってしまった。
(やられた…)
苦笑するしかなかった。
ガラス越しに入浴する美智代の裸体を眺めながら、私は考えていた。
彼女を幸せにしてやりたい…
暴力的な夫から守ってやりたい…
しかし人生の選択を決断するのは彼女自身。
今の私には彼女を見守ることしか出来ない。
彼女が望むことなら、私の全てをかけて応えてやるつもりだ。
しかし私の気持ちを押しつける様なことはしたくない。
知らず知らずのうちに私の頬を涙が伝い落ちていた。
お湯に浸かった美智代が手招きしている。
私は浴衣を脱ぎ捨てお風呂に向かった。
「洗ってあげるからおいで」
スポンジを泡立てて美智代の白い背中を洗っていた。
「こんなことをして貰うなんて初めて…」
掌にソープをつけて、彼女の前に回り首筋から胸を撫で、両方の乳房を優しく包み込むように揉み廻していると、乳首が尖ってきた。
美智代の口から熱い吐息が洩れた。
その場に立ち上がらせて、お腹、尻、太股と愛撫するように彼女の全身に私の掌を巡らすと、時折ピクッピクッと反応していたが、やがて脚が震えだして、立っているのもやっとの状態。
改めて掌にソープをとり、美智代の薄い魅力的な陰毛を撫でた。
「あっ…そこは…」
腰を引いて逃げようとしたが、そのまま手を滑らせて、股の奥まで優しく撫で廻した。
眼を閉じて、羞恥と快感に耐えていた美智代が、私の肩に両手を置いて前屈みになった時、後ろに廻した指が肛門をくすぐった。
「んっ…んっ…」
太股をきつく閉じ顔を真っ赤にして、身体を震わせながら必死に耐えている美智代の表情は、私を更に刺激して興奮させていった。
そして…
中指の第二関節までを、美智代の最も恥ずかしい孔に侵入させて抜き刺しを繰り返した。
「あっ!いやっ!いやっ!」
「だめ…ここもきれいにするの…」
私の囁きに、美智代は肩に置いた手に力を込めたまま激しくかぶりを振っていた。
泡を流してお湯に浸かると、私の脚に跨がりキスをせがんできた美智代。
「美智代の全てがあなたのものなのね」
私は力一杯抱き締めながら、心の中で語り掛けていた。
今夜はもっともっと乱れさせてあげる…
※元投稿はこちら >>