次の日に弘志から「昨日は迷惑かけて悪かったな、今度この埋め合わせはするから」と連絡があった。
声の感じからは昨夜の出来事は知らないみたいだったから「気にするな、俺もあれからすぐ帰ったから」と言って仕事に戻った。
得意先の都合で俺は普段乗らない電車に乗って得意先に向かい、無事商談を終えて会社に電車に乗って戻っていると…
少し離れた場所に沙織に良く似た娘を見掛けてまさか…と思ってその娘近くまで移動するとその娘の背後にいた40代位の男に痴漢されている姿が見えた。
パッと見その娘は黒髪を後ろで括り、女子大生位に見えたのでその時は他人のそら似かと思っていた。
その娘は恥ずかしくて抵抗出来ないのか、耳朶まで赤く染まっていた。
俺はしばらく痴漢されている姿を観察していたら男がその娘の服のボタンを外して胸元から手を入れてブラをずらそうとするので、「オッサンいい加減にしろよ」と背後から脅す様に言うと男は驚いた顔をして一瞬怯んだその隙にその娘が俺の背後に逃げて来た。
男は口惜しそうな顔をしてこっちを見るので睨んでやると電車が駅に止まると同時に逃げる様に降りて行った。
「ありがとうございます」「いえ、大丈夫ですか?」
なんて話していると視線が合いハッとした表情をその娘が見せた。
俺は「もしかして沙織さん!?」と思わず尋ねるとその娘は俯き何も答えなかったが否定もしなかったそれが何よりの答えだった。
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