翌週、彼女から「明日の夜、練習に行きませんか?」とお誘いメール。もちろん速攻で返信。
先週と同じように待ち合わせ打撃場の2階席に場所を取りました。
先週と違った力が入ったスイング。この日はスライスを気にする様子もなくボールを力いっぱい引っ叩いている感じでした。
「どうしたの?」
「ごめん。今日はむしゃくしゃしてて」
「何かあった?俺でよかったら話して。」
「旦那が浮気してて…」
話を聞くと旦那の浮気癖は昔からで看護士、スタッフ、女医、ホステス。医者はモテるらしく手当たり次第らしい。おまけに気兼ねなく遊べるようにパイプカット済み。聞けば病院は社内恋愛が多く飲み会や歓送迎会も多いので穴兄弟や竿姉妹がいっぱいいるそうです。俺も医者になれば良かったと後悔。
「今日は練習を止めて憂さ晴らしに飲みに行こう!」
「うん!」
彼女が愚痴りやすいように郊外の半個室のあるイタリア料理店へ
「今日はいっぱい飲んでいっぱい食べよう!」
ビールで乾杯した後は赤ワインをボトルで注文。彼女のピッチは早くぶどうジュースを飲むように赤ワインを飲み干していきます。
酔いが回ってきた彼女は饒舌で旦那の浮気話を語り始めました。旦那は国立大学医学部卒のエリートで社会人になってから友達の紹介で知り合ったそうです。外見は母親ウケ抜群のマジメな好青年!なんといっても医者!順調に交際が進んでプロポーズされ誰に反対されることなく両家と友達の祝福を受けて結納。このあたりから少しずつ問題が…。
研修医時代、一人暮らしの旦那のマンションで晩ご飯を作りながら待っているとドアが開いて見知らぬ女が部屋に入って来て「あなた誰?」。要は彼女と婚約したのに前の女を切ることが出来ずズルズル。結婚してからも自宅に無言電話が続いたり、郵便で怪文書や脅迫めいた物が送られてきたり。本人は身に覚えがないと言うけどいろいろなところで恨まれているようです。
「旦那とはいつからないの?」
「2人目を妊娠してから…」
「マジ槌」
下が中2だから15年もレス槌
「私って魅力ないかな?」
「そんなことない。魅力的だよ!」
「私を抱きたいとおもう?」
「うん」
冗談の雰囲気がない真剣な顔で聞くので変な空気になってしまいました。
「ごめん…酔っちゃったみたい…」
変な空気のまま店を出ましたが、2人とも酒を飲んでいるので車を運転するわけにはいかず。彼女の車の中で酔い覚ましをしながら話をしていました。
「ごめんね…」
「気にしないで」
無言の時間が過ぎて
酔いと雰囲気で唇を重ねていました。
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