菜穂さんは立ち上がると裸のまま旅行カバンから紙袋をつかみ出して、ソファに戻りました。
そして私に包みをそっと渡しました。
包みの中に入っているのはコンドームの箱でした。
「二人の幸せのために」
菜穂さんははにかみながらそう言いました。
その包みは駅前のドラッグストアのものでした。
マンション前からなかなか部屋に来なかったのは、500m駅前まで戻ってこれを買ってきたのだと私は思いました。
さっき寄ったコンビニにもコンドームは売っているけれど、それは私ですら買いにくいのですから、菜穂さんもきっとそうだったのでしょう。
「マンションの前に来たあの時点で、菜穂さんはもう私とこうなるつもりだったんですか?」
と、私は意地悪な質問をしました。
菜穂さんは私の唇に人差し指を当てて、
「そういうことは聞かないで」
と言いました。
野暮な質問でした。
菜穂さんは私の肩を押して私をソファに倒し、おもむろに私のズボンをパンツごと下ろしにかかりました。
ちょっと驚きながらも、私は抵抗せずに菜穂さんに任せました。
菜穂さんは私のパンツを下ろしたと同時にびっくり箱から飛び出したジョーカーのように揺れている私のペニスを見て、
「すごーい。うふ。こんにちは」
とペニスに挨拶すると、口に含みました。
何年も味わっていなかった淫靡なぬくもりがペニスを包みました。
私はその快感としばらく戦わなければなりませんでした。
ここで爆発するわけにはいかない。
我慢我慢。
菜穂さんのすこしぎこちないフェラを私は十分楽しみ、そして我慢大会になんとか勝利しました。
菜穂さんはまた私と入れ替わってソファに横たわりました。
私は改めて菜穂さんの乳首から味わい直し、そして次第に下の方に愛撫のポジションを移動させ、恥丘にたどり着きました。
菜穂さんのワレメは先ほどよりも充血してふっくらとしています。
女性はエッチになるとこんな風に充血するものだったのかと、改めて見入ってしまいました。
軽く菜穂さんの足を開くと、私はペニスを菜穂さんのワギナの入り口にあてようとしました。
そのとき菜穂さんの体が震え、「あ、あ、はぁぁぁぁぁ」と菜穂さんが声を漏らし、ワレメから液が筋を付けて垂れ出しました。
「菜穂さん、まだですよ」
そういうと菜穂さんは、
「入ってくると想像しただけで・・・・・・」
そう言いかけたところで私はペニスを菜穂さんのワギナに押しいれました。
菜穂さんの言葉は止まり、次に叫ぶような大きな声をああああーーん、と上げました。
するりと言うよりぬるりという感触で、ペニスは菜穂さんの中に入っていきます。
菜穂さんは口を半開きにし、両腕を方の前でブルブル震わせ、ハアハアと肩を揺らして呼吸しています。
そして少し力を抜いてから、
「あ、あ、あ、きもちいい~」
とかわいい声を漏らしました。
菜穂さんはそのままじっとしているので、私はゆっくりとピストン運動を始めました。
「あああん。すごい。いい・・・ああん、気持ちいい・・・」
と菜穂が小声を漏らします。
「すごいぃ~いいぃ~あ~。気持ちいい~ああ、ああ奥まで来てるぅ」
菜穂さんは唇を震わせながら小声を漏らしながらとろけるような顔になっていました。
思い切って体位を変えようとして菜穂さんの体を起こしたら、菜穂さんは自らバックの体勢をとりました。
菜穂さんをベッドの端に移動させて、私はベッドから降りて立った状態でペニスを菜穂さんの花びらに後ろから挿入しました。
ペニスが入った瞬間、菜穂さんはまた絶叫し、それからは私のピストン運動に合わせて、
「すごい。あ。あ。すごい。あ。すごい~い」
と声を上げました。
しばらくバックでズンズン突いて、今度は私がソファに横になり菜穂さんに騎乗位を促すと、菜穂さんは、
「だめ、だめ、だめ、こんなの恥ずかしい」
と拒否する言葉を言いながらも私にゆっくりまたがって腰をゆっくり落としながら、私のペニスを体の中に慎重に納めました。
そして結合部分を前屈みに確認すると、
「入ってる。ああ、見えるぅ~。やらし~、あ~きもちいい~」
と目を細くしていました。
私は下からペニスを菜穂さんの中に突き立てました。
菜穂さんは目つきは次第に怪しくなり、息も荒くなってきました。
菜穂さんが恍惚状態になり、
「ああ、ああ、い、い、いっちゃいそう」
とフラフラし始めたので、私はまた菜穂さんの体をソファに横たえ、正常位でペニスを押し込みました。
そのままピストンを続けると、「あ、だめ、あ、あ、いく、あ、いく、いく、いく、い、い、いく、いっちゃう、いっちゃう~あ。あ。あ」
と体全体を震わせて泣き始めました。
そして、泣きながら体全体をピンと伸ばし、両手両足を突っ張って陸に上がった魚のようにピクピク震えると、オルガズムを迎えました。
しばらく菜穂さんは呆然とした顔で天井を見つめていました。
私はその間菜穂さんの体を触りながら全てをゆっくり観察していましたが、菜穂さんは何処を隠す事もなく、体を開いたままでした。
「気持ち良すぎて泣いちゃいました」
と言いながら、菜穂さんは涙を指で拭いていました。
私は菜穂さんが不倫した罪悪感から泣いたのかと心配していましたので、ホッとしました。
セックスのあと、かなりの時間、2人はソファで抱き合いました。
その間スケベな私は菜穂さんの陰毛の感触を楽しんでいました。
そろそろ服を着ようと起きかけたとき、菜穂さんがいいました。
「私、どうでしたか?」
私は菜穂さんの頬を撫でると、
「すごくよかったです」
と、ありきたりだけれど素直な気持ちをストレートに伝えました。
菜穂さんは、
「私も良かったです。こんなに気持ち良いことは初めてです」
と、微笑んでくれました。
1時間ほど部屋でゆっくり過ごすと、2人で駅に向かいました。
さっきセックスしたばかりとは思えない、他愛のない話題を2人は楽みながら2人は歩いていました。
たった500メートルですから、あっという間に2人は駅に着いてしまいました。
ホームで菜穂さんは、
「ごちそうさまでした」
と、言いました。
「食事ですか? それとも・・・・・・」
と私がからかうように言うと、
「両方です。でも、どちらかというと後者でしょうか」
と菜穂さんは悪戯っぽく返してきました。
「それならご馳走になったのは、私の方です」
と素敵な菜穂さんが私ごときに体を開いてくれたお礼を言いました。
「お味はどうでしたか?」
いたずらっ子のように菜穂さんが聞きます。
「絶品でした。ミシュランなら星3つです」
2人は隠語を楽しんでいるみたいで、自然に笑いが出てしまいます。
電車がホームに入ってきました。
もうすぐお別れです。
菜穂さんがお別れの握手の手を差し出してきました。
私は重い気持ちで、右手を持ち上げ、菜穂さんの手を握りました。
「あなたも私にとってミシュランで星三つです。意味、ご存じですよね」
「え、なんですか?」
「調べてください」
菜穂さんはそういうと、私の手をぎゅっと握りつぶすようにして、そして電車に乗り込みました。
そして、見えなくなるまで電車の中から手を振ってくれました。
私は部屋に帰ってから、ミシュランの星三つの話を思い出してネットでググってみました。
三つ星の意味は、「そのために旅行する価値のある卓越した料理」でした。
(終わり)
後日談。
お互いの行動のどちらかに合わせようと2回試みましたが、予定が変わったリなどして再開の実現には至っていませんが、今でも連絡を取り合っています。
最後まで読んでくださった方々、ありがとうございました。
※元投稿はこちら >>