話は戻って・・・
人妻さんと年始明けに会った時はそっけない感じで、ラインのやりとりもイマイチ効果がなかったのか。
もしかするとコスプレもないかも。そもそもエッチもないかも。そんな不安が頭をよぎった。
とりあえず
「新年会の後、2人で二次会しようねー」
という能天気を装って送ったメッセージには
「槌」
と返信があったので、とりあえずオッケーはオッケーなんだよな。そう思いながらその日を待った。
そして、待ちに待った新年会当日
びっくりしたのはいつも生足の人妻さんが珍しく黒いストッキングを履いていたこと。
なんだ、人妻さん少しはその気なのかな。と思って見ていると、お約束のようにおじさまたちに
「今日はセクシーなの履いてるねー」
「うちに帰っても見せる人いないのにエッチなの履いてるなんてねー」
などと、セクハラまがい(というかセクハラ)の声をかけられている。
しかし、人妻さんは男社会で揉まれてきただけあって(俺は乳を揉んだが)、
「私の足を見るなら有料なんで、今日の支払いお願いしますね!」
「おじさんたちはうちに帰って奥さんに相手してもらいなよ!相手してくれたらの話だけど、そもそもおじさんたち使えるの?(爆笑)」
などと、人妻さんの方がセクハラなのでは?と、ヒヤヒヤするくらいの反撃をしていた。(反撃されたおじさんたちは若干凹んでいた…)
予定時間を大幅に過ぎて新年会は終了した。
二次会組から逃れるようにタクシーに乗り、事前確認をしたラブホから目と鼻の先にある公園で待ち合わせをした。
すでに人妻さんは待ち合わせ場所に到着しており、スマホを眺めながらたばこの煙と一緒に白い息を吐いている。セックスするためだけに人妻がちんぽ(男)を待ってる姿は非常にいやらしいそして可愛い。
後ろから近づくと、さっと振り返り何も言わず、目を見開いて俺に近寄る。俺も無言でコンビニで買ってきたお菓子の袋ごと手をあげると、ラブホの方向に向けて歩き出す。
今日の宴会での話をしながら歩いていると、ちょうど手が触れた、そのどさくさで人妻さんの手を握ると人妻さんも握り返してきた。お互いの冷たい手が少し熱を持ち始める。二人の繋いだ手がこすれあう。
これってもう愛撫だよなぁ。人妻さん濡れてんのかなぁ。などと、しょうもないことを考えてラブホに向かった。
「どこか(入りたい部屋)ある?」
「どこでもいいよー」
人妻さんの後ろから覗き込むような振りをして、後ろから股間を押し付ける。何にも気づかない風に部屋のパネルを見ているが俺のちんぽが当たっているのはわかっているはずだ。
「分かんないけど、綺麗そうだから、ここでいいかぁ」
そんなやりとりをしているが、すでに事前確認済のラブホである。いかにもなわざとらしいセリフを言いながら、風呂がガラス張りの部屋をチョイスした。
俺はセックスした後に気だるそうに女の子が体を洗っている姿を見るのが好きなのでこれは譲れない選択だった。
ここでいいかぁではなくて、『ここでいいのだ!』そんなパパさんの気持ちだった。
エレベーターに乗り四階のボタンを押す。エレベーターの扉が閉まるや否や、人妻さんを後ろから抱きしめた。少しだけ人妻さんの吸っているタバコの匂いがした。この距離でないと嗅げないエロい人妻の匂いだ。俺は胸いっぱい人妻フェロモンを吸い込みながら、耳元に囁きかけた。
「久々…」
人妻さんはかかった息に肩をすくめた。
「そのセリフ、この前私が俺さんに言ったやつ笑」
「そういえば確かに、でも本当に久々だから。つい。でも、2人きりになれて嬉しいね」
「うん、嬉しい嬉しい」
「そういえばケーキ買ってきたよ。コンビニだけど、チョコでよかった?」
エレベーターの扉が開く、抱きしめていた人妻さんを解放して、軽くキスしつつ部屋に歩き始める。
「チョコ食べたい!あとでどんなやつか見せてね。」
これからセックスが始まることが分かりきっているのにこの何気ない会話のやり取りが興奮する。人妻さんの心をのぞいていまどんな気分なのか知りたい。
本当にチョコの話をしているのかもしれないし、実はチョコなんていいから早く俺とエロい気持ちいいことにまみれたいって思ってるのかもしれないし。もちろん後者であってほしい。
そうやっているうちに部屋の前に着いた。部屋に入ると、
「あー、なんか久々きたかもー。」
人妻はキョロキョロと辺りを見回している。
「いやー、俺も久々だなぁ。」
と、つい先日、有村架純とのプレーを思い出しながらとぼけたことを言ってみる。
「シャワー先に浴びていい?さっきの店、暑くて汗かいちゃった。ってか。」
人妻さんは驚いた声をあげた。
「なにこれ?お風呂丸見えじゃん」
予想どおりの反応だ。
「えっ、なになに?うわっ、これなんかすごいね。確かに丸見えだあ。(棒読み)まぁ、俺は見られても全然気にならないけどね」
白々しいのが自分でもわかるくらいの大根役者っぷりが情けない。
絶句している人妻さんに、
「こんだけ丸見えなら別々に入る意味ないかもね。一緒に入る?」
人妻さんはブンブンと首を振り
「別々に入る!俺さんはエッチなビデオでも見てて」
というと、さっさと風呂に行こうとするので慌てて腕を掴んで引き寄せた。
「まだちゃんとキスもしてないじゃん。人妻さん!」
そう言うと、何かの呪文かと思うようにトローンとした女の顔になった。一歩踏み出しグッと抱き寄せる。人妻さんは目を閉じてキスを待っている。キスを待っている女性の顔はいつまででも見ていられる絶景だ。
とは言え、風景なんていくら見ても気持ちよくならないので
、一瞬で切り替えて、軽く触れるようなキスから人妻さんの上唇を俺の唇でサンドするように咥える。次は下唇だ。交互にチュパチュパと咥えていると自然に人妻さんの舌が突き出てくる。
柔らかい舌先の感触が唇に当たる。それに合わせるように俺も舌先を当ててやる。何度か繰り返すとお互いが舌先をグルグルとこね回しながら相手の唾を舐めとろうとしている。
人妻さんの唾はいつもニコチンの匂い付きだが、全く嫌な感じがしない。むしろ、唾をもらって口の中を同じ匂いにしたいくらいだ。
そう思いながら、人妻さんの頭に手を置き髪の毛をクシャクシャと撫で回しながらキスを続ける。AVの見過ぎかもしれないが、こういうキスをしてると気分が盛り上がる。それに、どうせこれから風呂に入るんだから、多少乱暴にしたって、構わないそう思った。
すると、人妻さんも同じように俺の頭に手を置いてかき乱し始めた。きっと大人のエロいキスをする不倫カップルという状況にお互いが酔っていたのだろう。まさにむさぼりあう。そんなキスが続いた。
「ンフンンンン、アンフ、ちょっとシャワー浴びてくる」
正気を取り戻したかのように急に人妻さんがキスをやめた。こういう時にがっついてはいけない、大人は余裕を持って女を喜ばせるのだ。根拠なしの謎のダンディー哲学(イメージは舘ひろし)を発動し、人妻さんに
「そうだね。早くシャワー浴びて、気持ちよくなる準備しておいで、俺はここで見ててあげるから。」
!!!
ダサい!ダサすぎる!!完全にドラマか漫画の見過ぎだ!しかもふっつーのルックスのアラフォーが言ってしまった、取り返しがつかないやらかしを後悔しながら、人妻さんのほうを見ると、
なんととんでもなくメスの顔をしたまま
「うん、準備してくる。恥ずかしいから見ないでネ…」
ぽつりと呟いて、風呂に向かっていった。
うぉー、謎のダンディー哲学きたー!!!
と、舘ひろしに感謝をしながら、人妻の背中を見送った。
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