俺はとりあえずキスしました。
舌を絡めようとしたら、顔を背けられました。
『ねぇ、なんで?』
黙っていました。
『旦那いるの。まだ女なの。ねぇなんで?』
『吉住さんに女を感じたからです。答えになりますか?』
『ちょっとどいて?』
俺は吉住さんから降りました。
『酷い。こんなに出てる。はぁ~』
背中越しの巨体が小さく見えました。
そして言いました。
『旦那、会社の人達、周りの人達、誰も私なんか女として見てないんだと思っていたけど、若い晃さんが私に女を感じた。それは嬉しいけど、これは酷いよ』
振り向いて手に取った俺が出した物を、ビチャッと投げつけてきました。
怒っているように見えました。
中に出されたら怒っても仕方ないと思いました。
そしてスカートとショーツの汚れを確認してました。
『明日、着て帰れないな、これ』
スカートを脱ぎ、ブラウスもブラも脱ぎ、全裸を見ました。
黙々と衣服を片付ける吉住さんでした。
『仕方ない、洗濯してないけど、これ着て帰るしかないな』
そう言うとシャワーの方へ向かいました。
俺のことなど無視してるかのようで、かなりお怒りなのだろうと思いました。
もしかしたら会社に報告されたり、警察に言われたりするのかもと思いました。
シャワーの音が聞こえると、声がしました。
『まだ出てくる…』
そしてまた声がしました。
『こっちいらっしゃい』
バスルームを覗きました。
『全く、シャワーも浴びず、強引なことして。訴えてやる』
シャワーカーテン越しにそう言われました。
あぁダメだ、そう思ったとき、シャワーカーテンがシャッと開きました。
『さぁ、せっかくだからシャワー浴びなさい』
そう言った吉住さんは、意外なことに笑顔でした。
入れ替わるように入った俺、カーテン越しに吉住さんが言いました。
『訴えてやるってのはウソ。でももしものときはきちんとしてね?晃さん。こんなの久しぶりだな』
『わかりました。どのくらいぶりですか』
『私、こんなんだからモテないでしょ?結婚してからは旦那だけ。それも前いつしたか忘れるくらい。軽く五年には。そっか、まだ女感じてくれましたか』
カーテン越しに、ふふふと笑った声がしました。
『親子ほどの差があるのに、ふふふ』
最初に47と書きましたが、そのとき初めて47と知りました。
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