散々遊んだあと、彼ら二人と、こちら彼女を先に送り出して、冬の日が
急に暮れていく中で、電気も点けず、色々考えました。「あの彼女が欲しい。
しかし、方法がない。これまで、こちら彼女にスワッピングのあとで
アクセスしてきた輩はよくいたがそれはルール違反だし、僕にできない。
それより何より、条件が全然備わっていないことを思い知る。
SFを持つのは簡単だ。女性の亭主より、ピストンとクンニが少し長ければ
良いだけのことだ。だが、愛人は大変で、決意が要る。あのオジンが
彼女にいっぱい捧げているものを僕は何一つ捧げることができない。
愛というか誠意がなく、時間がなく、お金がない。今以上に更に
妻を裏切る根性がなく、精力がなく、、、。きっと、彼女の方も、
こんな無い無い尽くしの男のことなんか、明日には忘れてしまうだろう」
そんな切ない気持ちで色々考えていると、ふと、高校時代のマドンナの
ことを思いだしました。彼女と魅力の性質が一緒です。美人じゃないけれど、
誰もが愛する愛嬌がありました。その笑顔の印象は、昨日のことのようです。
同級生は誰もが好きでした。違いはそれを口に出すか出さないか、だけでした。
男達を鼻にもかけない、非情でお高くとまったマドンナというのではなく、
万人に恵みを与える、観音とか菩薩、というように感じていました。
生まれ育った盆地を出るまでは僕の太陽でした。残念なことは、
太陽なんだから、僕一人を照らしてくれたりはしなかったことです。
親友が切々と彼女の魅力を訴えるのを、先に白状し損ねた僕が、
申し訳なく感じながら聞いているという切ないことがありました。
甘酸っぱい思い出です。
マドンナもダメだった、今日の彼女も、どっちから考えても、ダメ。
赤坂プリンスの上層階の北向きの大きなガラス窓。右手の、神田、お茶の水の
上に、黄色い大きな満月が出た。「あんなステキな女性を知ってどうにも
ならないとは、余りに切な過ぎます」、「中折れのアホさん、そろそろ、
お祭りもお仕舞いにしないとね」。お月様に「はい」と答えて、、、、
結果としてそれが最後のスワッピングになってしまいました。
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