ファイナル・・・妊娠、堕胎、そして
それからどれ位した時のことだろうか。多分初めて関係を結んだ夜から半年ほどたったころだ。ホテルで情事を終えた際、冴子が涙を浮かべながら私に言ってきた。
「子供が 出来たみたいなの」
初めての夜から散々避妊具なしで好きなだけ中に出してきたのだ。当然の帰結だった。
私は得も言えぬ優越感に包まれていた。彼女を妊娠にまで至らせた事で、冴子を完全に自分のものにすることが出来た。私はこぼれる笑みをそのままに言ったんだ。
「堕ろしなさい」
この言葉を聞いた瞬間、冴子の表情は凍りついていた。彼女にしたらこの妊娠という事実を前に私が冴子を真剣に愛するようになるかもしれない、そう思っていたのかもしれない。
冴子はこんな中年オヤジとのSEXで旦那では味わえない歓喜と悦びを覚え愛してしまったのかも知れない。だが申し訳ないが、私は冴子の身体には興味はあるが愛とか恋愛とか、そういったものには一切関心がないのだ。そんなものはどうでも良い。セックスが楽しめたらそれで良い。だからあっさりと言ってやったんだ。
「堕ろせ」
と。あの時の冴子の表情は明らかに彼女の中にあった最後の何かが音を立てて崩れたことを物語っていた。身体を重ねるごとに私に対するプラスの気持ちが芽生えてきたのかも知れない。しかし私は冴子の身体意外興味がない。そっと俯いてポタポタと涙を落とすと冴子は小さく呟いた。
「そうね」
そして、この後すぐに冴子は私との子供を堕ろしたようだった。
私はその報告を受けた後、最高だった。
冴子の妊娠騒動の後も、私は彼女と関係を持った。勿論、避妊なんかしない。
私はこれまで十分楽しませてもらった。冴子を妊娠させるほどまでたっぷりと味わいつくした。やや飽きつつあったがあの豊かな身体は簡単に捨てられるものではない。他の女を物色しながらも、冴子は大事に大事にキープして置かないといけない、そう思った。
これを読んだ皆さんは私に地獄に落ちろっと言うだろう。実際、私もそう思う。だが、容姿は最悪、高校中退、母子家庭の貧乏、唯一私を愛してくれてた母親も死んで天蓋孤独。老人の孤独死は間違いないだろう。そんな私にはSEXしかないのだ。
冴子は私に出会って果たして不幸なのか。旦那では経験出来ない女の悦びを味わえたではないか。堕胎後も自分から私を訪ねきて身体を開く。
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