朝の続きを書かせて頂きます。
その日、約束通り彼から電話がかかってまいりました。
まず初めに彼は、今回の行為に対し謝罪すると共に、次の点を説明してきま
した。
① 名前を名乗ればすぐにでも判る位、近くに住んでいる事。
② この様なストーカー行為で、同居する老母を悲しませたくないので、私
の返事を聞くまでは名乗れないと言う事。
③ 逢ってくれとは言わない。仕事の関係で、2日に1度で良いから、電話で
話をさせて欲しい。
そう言う彼の申し出でした。
それでも私はその申し出を丁重に断りました。
彼は怒る訳でもなく、
「そうですよね、そう応えるのが当たり前ですよね。こんな失礼なこと言っ
て済みませんでした。」
そう言ってあっさり納得したかのように、彼は電話を切りました。
しかしそれから何日かして、同じ時間に彼から再度電話が有りました。
断れたのに電話した事を謝ると、それでも話がしたかったと言いました。前
の電話での話し方や言葉使いから感じる限り、とてもあやしい人物とは思え
ませんでした。なので、少しくらいならと思い、私は彼との話に応じており
ました。
家族の事や、お互いの事を教えあう様な形で会話が始まりました。
泊まり仕事の様で、2日おき位に午前中に電話が有りました。
ただそんな交流の中で、私の中には一つの疑問が有りました。
それは彼が名乗らない点。それと、彼は私の事を知っているが、私は彼の顔
も姿も知らないと言う事です。その事を彼に問いただしました。
「そうですよね。凄く勝手な話ですよね? でももう少しだけ時間を下さ
い。もう少しこずえさんが信じられると思えるまで・・そしたら間違いなく
名乗ります。」
そう言って彼は心から謝っている様です。
「判ったわ。でも主人には話していないから信じてね。」
私はそれだけを彼に伝えました。
その時点では、まだ彼の名前も姿も知りませんでした。
<又後で書きます>
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