こればっかりはどうしようも無いと思いませんか?
職場にいる同僚の方が家族といるより過ごす時間が長いと、どうしても相手の事を深く知ってしまう。
知って共感すると女性は多少の無茶も聞いてくれる様になる。
キツい残業終わりの開放感って危険。
腹も減り、眠気もあり、妙な達成感もある状況で夜が遅いからと女性を近くまで送る。
僕は既婚ですが、夜が遅いのは当たり前で2時くらいまでならな全然気にされない。
よく一緒に残業する同僚も歳は近くて34歳、まだ子供はいないが結婚して5年。
しかし、お互い10年以上同僚やってると家族以上に色々曝け出す。
年に二度ほど、繁忙期がある。
商品の在庫管理や仕入れ、配送手配など少ない人員でやるのでどうしてもベテランに負荷がかかる。
お互い、恒例行事と割り切ってやるが、歳を取るにつれ体力が追いつかなくなる。
去年、近くのカプセルホテルで一泊して出社しなければならないほど睡眠時間が惜しかった。
同僚のSもそう。
ヘトヘトで電車もないしタクシーを使えば万は行くのでカプセルホテルの会員になったほど。
そんな繁忙期明け、ボロ雑巾の様な精神状態でSとトボトボ歩いてカプセルホテルに向かっている最中、
「なんか仕事の為に1泊2400円のホテルに泊まるって…何やってんだろうな(笑)」
「ね~…食事とかの費用も考えたら残業代の半分くらいは持ってかれてるよね。」
「だよな~、アホらしいことやってんな…」
「でも仕事があるだけマシじゃない?」
「まぁな…」
こんな事を毎年言いながら続けていた。
それが今年の1回目の繁忙期明けに
「私ら2人で部屋代5000円か…1部屋にしたら4000円台になるかな?」
「あぁ…安いとこなら3000円台とかあるかもな…」
この話に特に違和感はなかった。
疲れ過ぎて普通に返答していた。
「ちょっと探してみよう…」
Sはスマホで検索しだした。
僕は何か美味くて安い食事は無いか考えていた。
「あ、ここ安い!」
見せられたのはラブホテルだった。
多分、外観がちょっと洒落たビジネスホテルみたいな感じだったから安易に見せてきたんだと思う。
「お前…それラブホやぞ?」
「え!?」
驚いて詳細を調べるS…
「うわっ!ホンマじゃん!全然わからんかった!でも休憩って8時間で3800円なら十分じゃない?」
多分、Sも少し判断力が鈍っていたんだと思う。まともに考えたらラブホテルってだけで除外だが…
「その分、美味しいモノ食べれるしお風呂大きいって書いてる…」
「そのかわり、ベッドは1つやぞ?」
「あ…そぅか…」
Sもようやく何を言っているのか理解したようだった。
「早よ飯食って寝たいわ…何食う?」
Sは沈黙していた。
5分ほど歩いていると、
「アンタさ、隣に人がいたら寝れないタイプ?」
変な質問が来た。