その時、去年の夏の彼は、まだ21歳の娘と付き合っていた24歳になる男性でした。
私はその娘の母親の46歳の女性です。主人は週末だけ戻ってくる単身赴任の人で、彼は何度か娘に招かれて家に遊びに来ていたので
、顔と名前だけは知っていました。
そんな去年の夏の日、デパートでブラブラお買い物を一人でしていた私は、偶然にも彼と出会い、声を掛けてもらいました。
娘の誕生日の祝いを何するか悩んでいて、私は彼から相談を受けました。娘にピアスを贈りたいけれど、耳に穴を開けてくれないと言っていました。
そんな彼の相談に乗りながら階段を歩いていて、サンダルのヒールを階段の角に引っ掛けてしまった私はバランスを崩してしまい、倒れそうになるところを、
彼が脇から抱きかかえて助けてくれたのでした。もう恥ずかしさのあまり、顔を赤くしてしまいました。
「あの時の智子さんの女の体の柔らかい感触と香りは今でも覚えているよ。赤くなっている顔がすごく可愛かった」と彼は言ってくれています。
私は全く気付かなかったのですが、抱えてもらったその後、彼が私の耳元にそっと囁いて、「左脚のふくらはぎに伝線ができていますよ」と教えてくれたのでした。
見るとその通りに3センチほどの細い伝線ができていました。滅多に伝線しないものを穿いているのですが、不思議でした。また恥ずかしくなって、赤面していました。
予備のストッキングは持っていなかったので売り場で買い、お手洗いに入って履き替えました。待っていてくれた彼とお茶を飲み、娘のプレゼントについて、アイデアを彼に与えていました。
それでも決め切れなかった彼は、「また相談してもいいですか?」と言い、私のメールや番号を聞いてきたので、教えていました。
そんな電話での相談から、いつの間にか彼と会うようになっていました。もちろん娘には内緒で、そっと地下の駐車場に止めた彼の車の中で、いろんな楽しいお話を聞かせてくれたり、
もう相談どころではなく、男女のお話になっていました。
彼の手が私の手にふと重なってきた時、その時の私は自分に正直だったのか、彼の手を拒むことはしませんでした。男性の手に触れられることもしばらくでしたし、
彼に対しての女の気持ちが、心の片隅で傾いていたからです。手を重ねられただけで、彼の熱い気持ちが伝わってきました。でも、彼には娘という彼女が・・・
私の肩に彼の腕が回された時、やっぱり娘のことが頭に浮かんで拒みそうになりましたが、「俺、智子さんのことが・・」そう言われてしまうと、親としては否定したくても、
女の部分では否定していない自分がいることに自分で気づいてしまいました。
「あの子よりも、私の方がいいの?」怖かったけれど思い切って彼に訊いてみると、「こんな智子さんのいい香りを知ってしまってから、最近はずっと智子さんのことばかり考えて、眠れない時もあるんだ」
彼はそう告白してくれました。でも・・「娘のことはどうするの?」そう訊いた私に「別れようと思っている」
私の気持ちはやはり複雑でした。そんな時に抱き締められて彼に唇を奪われてしまった私は、彼の唇と舌に女の部分で応えていました。
唇を離した後、「私・・20歳以上も年上の女なのよ」と彼に言っていました。「年なんて関係ないですよ」そのひと言にどれだけ救われたか、後になってよくわかりました。
そして、私は娘の代わりに、彼からのプレゼントとしてピアスを贈ってもらい、私が耳に穴を開けることになってのでした。ピアスの穴を開けたことは娘はまだ気づいていませんし、
疑われる前に私から話した方がいいかどうか迷っています。
秋の深まる頃に、私は彼に初めて体を許して抱かれました。女に慣れている彼は巧みで、女の感じやすい部分は知っていて、彼とは初めてなのに、どこかで緊張しているはずなのに、私は彼にイカされていたのです。
長くなりました。親の心より女の部分が勝ってしまった私は、いけない女です