「あら・・・隆夫さん・・・」
「美香か・・・」
実に17年ぶりの元夫婦の再会だった。
俺と美香は中学の同級生、高校1年で処女と童貞の初体験をした仲だった。
美香は地元の専門学校、俺は首都圏の大学に進学して地元を4年間離れた。
俺がUターン就職して、23歳のときに再会、25歳で結婚した。
最初の1年はラブラブで過ごした。
2年目に俺は子作りを提したが、美香は仕事の区切りを理由に拒否した。
3年目になっても子作りを拒否され、勝手に中出しして大喧嘩になり、セックスそのものを拒否された。
セックスをしなくなったら夫婦仲がどんどん悪くなり、28歳で離婚した。
東京へ向かう新幹線、指定席の隣の席が美香だった。
「どこまで?」
「新宿よ。」
「じゃあ、当面一緒だ。俺は池袋だ。」
お互いの17年を話した。
俺は30歳で再婚して、子供が2人いた。
美香は40歳で再婚して、子供は相手の連れ子だけだった。
「どうだ、夜、一杯やらないか?」
「いいわね。じゃあ、池袋のほうがいいかしら。私、出向くわよ。」
夜、池袋の東口で待ち合わせた。
美香は色っぽく年齢を重ねて、昔あった険が無くなって優しい雰囲気になっていた。
「あれから17年かあ・・・ゴメンね。私が悪かったわよね、あれは・・・夫婦なのに・・・」
「いや、俺が勝手に妊娠させようとしたのが悪かったよ・・・」
たった3年の夫婦生活を懐かしんだ。
「最後、スキンシップもなかったもんなあ・・・」
「嫌な別れ方したわよね・・・」
「別に嫌いになった訳じゃないのに・・・」
「私も・・・」
俺と美香の思いが交錯していた。
最後に、夫婦のお別れセックスをしてみたい・・・
「美香・・・今夜・・・」
「うん・・・ついていくわ・・・」
ホテルに連れて帰った美香は、先にシャワーを浴びていた。
そして俺もシャワーを浴びて、美香の隣に座った。
唇を重ねて、美香をゆっくり押し倒した。
子供に吸われなかった乳首は綺麗だった。
あの頃、まだドドメ色になっていなかったビラ肉が、伸びてドドメ色になっていた。
でも、開くと綺麗な桜色だった。
クンニ・・・漏れる吐息・・・溢れる蜜・・・
「生でいいか?」
「うん。中に出してもいいわよ。そろそろ生理だから・・・」
ゆっくり入れた。
「ンアアッ・・・クウ~~・・・」
元夫婦と言えども今は他人、これは不倫だった。
ブジュブジュと出し入れされるたびに溢れる蜜のいやらしい音が室内に響いた。
「美香・・・美香・・・愛してた・・・」
「隆夫さん・・・私も・・・アァッ・・・」
今更な愛を口にした。
ギッシ、ギッシとベッドが軋んだ。
美香はもう意識朦朧としていた。
俺も、いつもの肉筒と違う感触に限界が近付いていた。
「美香、本当に中に出していいのか?」
ウンウンと頷く美香の肉筒の奥に、ドクンドクンと元夫の精液を注ぎ込んだ。
「アウ・・・ウィ・・・」
美香が嬉しそうな微笑みを浮かべた。
「泊まっていくだろう?」
「戻るわ・・・まだ9時半だし・・・」
「そうか・・・」
「二人で寝れるベッドでもないしね・・・」
「それもそうだな・・・」
「シャワー、使っていけよ。」
「大丈夫。ナプキンあるから、押えて帰る・・・今日は、抱いてくれてありがとう。実はね、夫はもう58歳で、月に1度あるか無いかなの。再婚した時点で53歳だったから仕方ないけど・・・」
「そうなんだ・・・ずいぶん年上なんだな・・・」
「こんなエネルギッシュなセックスが、あなたとの最後のお別れセックスになるとは思わなかったな。思い出、ありがとう・・・」
「こっちこそ・・・お前との3年間は、これで永遠だ・・・」
「カッコつけて・・・じゃあ、行くね。さようなら。お幸せに・・・」
「さよなら・・・美香・・・」
パタンとドアが閉じられ、靴音が遠ざかっていった。
この夜、美香の残り香に包まれて眠りに就いた。
翌朝、シャワーを浴びてチェックアウトした。
午前中、もう一仕事して、夕方帰路に就いた。
帰りの新幹線の隣席は、オヤジだった。
ボンヤリ、美香を想った。
「あいつ・・・綺麗だったなぁ・・・」
呟きながら、今、消息さえ知らない美香とお互いの幸せを素直に祈りながら、17年前に上手にお別れが出来なかった美香と、やっと本当のお別れが出来たような気がした。