妻を亡くして15年目に入ったアラフィフの私にとって、裏の家の奥さんは秘かな憧れの存在だった。
梅雨が開けて猛暑の夏に入ったが、エコとか節電とか…で、何処の家もエアコンを使わずに窓を開け放ち扇風機を回していた。
それは夜になっても殆ど変わらず、裏の家も同様だった。
その夜の風呂上がりにふと見ると、カーテンも開けたままの裏の家の室内が丸見えで、まさに奥さんも風呂上がりらしく、胸から下にバスタオルを巻いた姿で1階のリビングに現れた。
生唾を飲んだ俺は、こちらの灯りを消して奥さんを観察していた。
奥さんは俺の存在には全く気付いていない様子で、缶ビールを飲みながら煙草を吸って寛いでいた。
脚を組む時にバスタオルの裾が割れ、組み替える時に陰毛や性器も見えてしまった。
2本目の缶ビールを飲み終えるとヨロヨロと立ち上がり、リビングを出て奥へと消えた。
(これ以上は期待出来ないよな…)
と諦めかけていたが、2階の俺の目の前の部屋に灯りが点いた。
その部屋も掃き出し窓が開け放されていて、周りが静かだったので奥さんの素足の足音まで聞こえて来た。
驚いたことに、奥さんは巻いていたバスタオルを取り払い全裸になったのだ。
奥さんはフローリングに敷いたキルトマットに座り両手で乳房を下から持ち上げるようにして揉み始めた。
「あ~あ、こんなオッパイじゃ、ガッカリされちゃうかな~?もう43になっちゃったし…」
意味の解らないことを呟きながら指で乳首を摘まんで弄り始めた。
「ん…鈴木さん…好き…」
(え、俺じゃないよな?日本で1~2を争うくらいどこにでもある苗字だもんな…)
俺は独りで苦笑して、彼女のあられもない自慰行為を観察していた。
「あん…お腹もブヨブヨだよ。こんなカラダでも、鈴木さんに触って欲しい…あぅぅ…」
左手で乳房を揉みながら右手を濃いめの陰毛の奥へと延ばし入れて行った。
「ハァハァ…鈴木さん!いい、イヒィ~!あぁ~和昭さ~ん…」
奥さんは忙しなく指でクリトリスを弄繰り、膣に指を1本…2本と入れて行きながら、俺と同じ名前を呼んだ。
(え?!まさか…?俺なのか?)
「ハァハァ…ヒィヒィ…和昭さん、いいの!智子のオマンコ気持ちいいの!和昭さんのオチンチンで突き掻き回して欲しいの~!」
裏の家の奥さん、小村智子のオナニーのオカズは、どうやら俺に間違いないようだ。
そんな事があってから2~3週間程経ったある日のこと。
夏期休暇に入った俺は、大学生と高校生の息子たちが各々アルバイトや部活動のため独りで家でゴロゴロしていた。
玄関のインターホンのチャイムが鳴り、モニター画面を見ると、裏の家の奥さんが映っていた。
「お休みのところすみません。子供達がスイミングに行ったので、宜しかったらお茶でもご一緒して頂けないかと思いまして…」
「構いませんよ。俺も独りで退屈してましたから。どうぞ…」
玄関ドアのロックを外して小村智子に家に上がるように促した。
「散らかしてますけど…。お茶よりビールか何かにしましょうか?」
返事を待たずに冷蔵庫から冷えた缶ビールを2本出してテーブルの上に置き、ポテトチップス等の乾き物を出した。
世間話や雑談等しながら、2本…4本…とビールの空き缶が増えて行き、小村智子の緊張も解れて行ったようだった。
「鈴木さんは、今、女性とお付き合いされてらっしゃいますか?」
「今は誰とも付き合ってませんよ」
「朗らかでお優しいし、おモテになるでしょう?」
「そんなことはありませんよ。もうアラフィフですから」
「でも、お独りでは何かとご不自由な事もおありでしょう?」
「まあねぇ。でも、配偶者が居ても不自由してる人もいますからねぇ」
智子の胸から腰の辺りに視線を廻らせた。それに気付いた彼女は少し羞恥らいを見せたが、嫌がる様子は無かった。そこで、思い切って、“あの日の事”を話してみた。
「奥さんのお風呂上がりの一部始終を偶然見ちゃったんです。窓も開いてたから音声まで聞こえちゃって…」
「え?そんな…。あんな姿を見られちゃったんですか?声も聞かれちゃったんですか?」
「うん。初めは耳を疑ったけど、鈴木和昭っていうのは俺のことなのかなと思って」
智子はビールのせいではなく羞恥から真っ赤になった顔を両手で覆った。
「恥ずかしい…。そんなことまで聞こえちゃってたなんて…。前から鈴木さんに憧れてて…」
「もしそれが本当なら嬉しいな。俺も密かに奥さんに憧れてたんだ」
俺は智子の肩に両手をかけて抱き寄せた。彼女は全く抵抗しなかった。
-続く-