男は、携帯も免許証も、抜き取られていると思わずに、服を拾い集め逃げた。バカが。
「あなた、ごめんなさい。」号泣しながら、裸のまま妻が、俺の布団の上で言う。あの男の臭い精液の漂う、俺の布団で言う。怒りのまま、妻の顔面を殴りつけた。紫に腫れ上がるまで、殴りつけた。だが、俺も息が切れたら、少し冷静になった。アダルトビデオをのような、性的虐待を考えもしたが、つまらない。妻に服を着させた。
「どこに行くの?」質問する妻に
「おまえに、質問される覚えはない。この不倫女がっ」と、もう一発殴ってやった。そして、あの男の免許証と、身分証を見せた。
「おまえ会社の上司だろ、今からおまえの会社に行くよ。」 妻の携帯を持ってきて、
「奴の携帯に電話しろっ、今から旦那と二人で、会社に行きますって。それが嫌なら、もう一度、ここに来いと」、
「…」「おまえに、考える時間はないっ」妻をなぐる。あきらめた妻、携帯のロックを解除して、ダイヤルした。台所で、奴の携帯が鳴る。笑いが押さえらない俺。妻から携帯を取り上げ、ロックを解除した。わずかだか奴とのメールと、画像が残っていた。二人の顔が、ハッキリ写った物も一枚
「さぁ、事務所のみなさんに、この美しいセックスのシーン。見てもらおうね。」
俺はね、今朝まで、おまえを誰よりも愛していたんだよ。