すいません続きです。まだ、妻が浮気をしているとは夢にも思いませんでした。それより、妻も40歳を超えましたので万が一心筋梗塞か何かで倒れていたら…それが心配でした。もう一度固定電話を鳴らしましたがやはり人の動きはありません。チェーンロックが掛かっている以上妻が家の中に居る事は確実です。再度固定電話を鳴らし出なければ、雨戸の無い風呂か階段踊場の窓を破るつもりでした。コールが続きます。起きてくれ…祈る気持ちでした。諦めかけた時、家の中で動きがありました。階段の明かりがつき妻が降りて来る気配がありました。ホッと胸をなで下ろし、玄関ドアの隙間から妻を呼びました。「えっ!パパ?どうしたの?何で…」妻は相当驚いたようでした。「取りあえず開けてくれ、詳しい事話すから」と私が言うと、妻は「今はダメよ!家の中が散らかってるの…片付けるから…近くのファミレスで待ってて…片付いたら電話するから」明らかに慌てているのが分かります。妻の意味不明な言動に苛立ち私は「いいから開けろご近所様にも迷惑だろ!」と言い終わる時にチラッとドアの隙間から妻が見えました。!?…妻は裸の様に見えました。「何があったんだ?いいから開けろ」私は声を荒げていたとおもいます。「ちょっと待って…」妻は言い一度二階に上がり2~3分位したら降りて来て扉を開けました。その時の妻もうパジャマを着ていました。玄関に入り妻は「何で帰って来るのよ…ごめんなさい…本当にごめんなさい…」と泣きだしました。?…私は玄関傍らにある一足の革靴を目にしました。先の尖った金属の飾りの付いた革靴を。全ての点が線でつながった気がしました。次の瞬間妻を叩いていました。その場でうずくまる妻を後に私は二階へ上がりました。靴の主がそこにいました。私を見るなり男は土下座をして謝りました。私もその時の会話はあまり覚えておりません。それ程怒っていたのだと思います。男を殴り殺したい衝動をぐっとこらえ、「リビングで話しを聞くから来い」 と男に告げリビングに向かいました。その時になってはじめて私は靴を脱いでいない事に気づきました。「冷静に、冷静に」自分に言い聞かせながら階段を降りると玄関にはまだ妻がうずくまり泣いていました。それを見てまた腹が立ちましたが、何とか理性を保ちリビングに来る様言いました。リビングで待っていると、うなだれた妻と男が入ってきました。妻はまだ泣いています。