二ヶ月前から妻の様子がおかしいと感じつつも、まさか・・妻
にかぎってと思って信じていた。結婚して14年間(妻21歳
俺26歳で結婚、自慢の妻だった。それと、結婚前には付き合
っていた彼氏二人と肉体関係があっただけ、真面目すぎるほど
の妻だったのだが、最近、妙に化粧を気にするようになった。
これっといった確信はなかったが、雰囲気というか、オーラー
的に感じるというか・・・でも、まさか、浮気などは想像もし
なかった。そうした日々が続く中、男の勘というやつで、やっ
ぱり何かがありそうな気がしたので、俺は、12月23日(わ
ざとクリスマスを選んで)、会社の九州支店で思わぬアクシデ
ントがあきて3日間出張することになったと嘘をついて、家か
ら500メートル離れた場所にあるビジネスホテルに宿泊した。
そして、レンタカーを借りて、その日の夜から家の近くに車を
止て観察することにした。ところが、23日と24日は、これ
っといった異変もなく、妻は外出もしない。俺は、妻を疑った
ことに自己嫌悪を感じつつも、うれしいような気がした。
そして、26日には、出張から帰ったと行って家に帰ろうと思
って、その日は早々にホテルに引き上げた。なかなか寝付かれ
ないので、ビジネスホテルのアダルトビデオをみていると、妻
が愛しく思われてきたので、夜中の2時にホテルから家に電話
した。すると、なかなか出ない。多分、眠っているだろうと思
ってベルがなるのを待っていると・・・「もしもし○○です」
と妻の声。それを聞いた瞬間、俺の中に嫌な予感が横切った。
というのも、寝起きの妻の声は俺が一番よく知っている。それ
は、寝起きの声ではなかった。起きていたんだ。しかし、起き
ていたら電話にはすぐ出るはず・・・、俺は確信めいたものを
感じた。でも、妻には怪しいそぶりをみせずに、26日に帰る
ことを告げて電話をきった。それから、急いで車で家の近くに
行って、家の窓を少しのぞくと明かりがついていた。家を出る
とき、めったに開けない書斎の窓の鍵をわざとはずしておいた。
(寝室は見えないが)、家の中から男の声がしたが、家に入る
わけもいかず、結局、車の中で、朝まで家の近くで待つことに
した。夜中の4時に家の明かりが消え、それから2時間後ぐら
いに、家から28~29歳ぐらいのサラリーマン風の男が出て
きた。それも、ネクタイもしめずに・・・、それをみて、昨夜、
その男と妻との間で何があったのかを察しつつ、年内に離婚し
ようと決意!。
美人でスタイルのいい妻・・いや、もう妻とは呼びたくもない
女だが、正直、どんな男でも魅力を感じるほどの女だが、もっ
たいなくも、おしくもないと思ったね。俺は、そんな女を赦す
ほど腑抜けた男にはなりたくないから。
ただ、ひとつ気になったのは、そこに、「男女の愛」が生じて
いるのか、それとも、男の本能に遭遇してしまった「女の性
(さが)」なのか、どっちだろうということだけだった。