もう別れてしまったが、元の女房が浮気をした事がある。
普通の亭主は嫉妬したり、怒ったりするだろう。
オレ、気にならなかったよ。
どうしてかって?
実は…オレには好きな人が居たが、元女房の出現で別れる結果に…。
居るだろう、押しに弱い女性が…。
オレの好きだった女性が、そんなタイプだった。
つまり、情熱的なライバルが出現した時に、すっと身を引いてしまう女性…。
結局、オレは真の意味を汲み取れぬまま、元女房の方と付き合う事に…。
実際に付き合うと、この女が実につまらなくて…。
しかし、はじめのうちは「する事」はしたから、その結果子供が生まれ…。
日常の会話もうまくいかない有様だった。
セックスの回数は減り、オレは昔の好きだった彼女を思いながらオナニーを…。
元女房の方も、テレフォンセックスにのめりこむように…。
「事件に巻き込まれない程度にやれよ…。」
オレは実際に心配したから、そう言った。
もし、病気や事件に一切関係ないならば、他の男としても…と。
そして、いよいよ元女房に新しい行動が起こった。
小奇麗な身なりで出掛けるように…。
ある時、久しぶりにセックスをしたら、実に積極的に…。
「こんなに…舐めるのが好きだったか?」
元女房の激しいフェラチオに、オレは浮気を確信した。
しかし、不思議と嫉妬心のようなものはなかった。
…というのも、オレの頭の中には、元女房の肢体は既になかったからだ。
いつも、昔の彼女の事が…。
だから、自然にセックス中にも会話が成り立った。
「浮気相手と随分やったみたいだな…。」
「オレよりも気持ちよくしてもらってるか?」等。
結局、元女房が(浮気相手との子供を)妊娠して、離婚が決まった。
元女房との間に生まれた子供は、オレが引き取った。
幸い、オレに似た女の子で、可愛い…。
本当に好きな人と結婚すれば、こんなことには…なんて思った事もある。
しかし、実際には、努力も必要だな。
世間にはいろんな誘惑もあるし…。
本当に相手が好きならば、浮気の誘いもキッパリ断れるものさ。