こんな言葉が実際にあるのかどうかは知りませんが、僕の妻(11月で
36歳)は、紛れもなく「爺コン」です。意味がよくわからない一部の人
のために説明すると、「老人コンプレックス」です。黙っていようと思った
のですが、最近、妻が今までと違った動きを見せ始めたので、同様の悩み
を持つ諸兄のご意見を伺いたいと思っています。但し、当方のプロフィール
はご勘弁願います。
妻は、天然系のおっとり女なのですが、一緒に外食したり、お酒を飲み
にいったりするとき、時折ぼーっとした目でどこかを見ていることがあり
ますが、その視線の先には大概七十歳前後の老人がいます。
セックスも含めて、僕との生活に不満はないし、そんな自分を大変すまなく
思っているそうですが、それとは全く別のことのように爺コンは止まりませ
ん。今の幸せな相手は、なんと、隣のUという小心そうな、真面目そうな、
ひとり暮しの老人です。家は一戸建てなんですが、隣はU宅しかありません。
というのも、他の家は坂を50m程降らないとないのです。更になぜかとい
うと、そのあたり一帯がUさんの土地だからです。格安の宅地が買えたので
すが、今になって思えば、運命的です。
発覚したあたりを手短に説明すると、最初は、妻の体についた「吸い痕」で
した。毎週水曜日の出張ルートから帰ると、殆ど毎回妻を抱くのですが、そ
の体に覚えのない「吸い痕」を見つけたのです。訊いても「知らない。」と言
うだけでしたが、疑いの晴れない私は、良くないとは思いましたが、家にい
ないはずの夜にカメラの望遠レンズで我が家を監視したのです。
老人は、妻の入浴を狙ってやって来て、明るい応接間で妻のタオルを剥ぐと、
立たせたまま離れて眺めたり、触ったりしました。そして、明かりを消すと僕
らの寝室か、隣の家へ、裸のままの妻を抱きかかえるようにして、ドアに消え
たのです。翌日は妻を責めました。妻は最初のうち「ごめんなさい。」と謝っ
ていましたが、僕の怒りが納まらないとわかると「別れて。」とか「いっその
こと私を殺して。」とか「死ぬわ。」とまでいい始めました。駆け引きでそんな
ことをいう女ではないので、結構本気だったと思います。
しかし、翌週、出張から帰って、また抱かれたのかと訊くと、天然爺コン妻は、
すまなさそうに頷いて、僕をがっかりさせたのでした。
あの爺いは、いつか何とかしてやろうと思っていますが、妻の爺コンは治り
ません。山の中のような所で、妻と隣の老人は、長い午後をどう過しているん
でしょうか。
言い遅れましたが、この頃の妻は「私も働きたい。」と言って介護の仕事を紹
介するパンフをいくつか持っています。結構本気で考えていますが、経済的
な理由ではありません。
もし、こんな妻が老人介護などやりだしたら、どうなるんだろうと考えると
少し怖いものがあります。まるで、狼の中に、見るからにおいしそうな、食
べ頃の羊を放すようなものです。いや、妻にとっては逆かな。