このごろ浮きな妻は太り気味ですが、デブ専あたりやばいんじゃないかと思
っている。腹巻のような肉の塊をかいくぐってたどりつくのは、汗疹の山と
谷であるが、臭いもそこそこきつい。こんな妻を抱きたくなるような物好き
の人もいたもんだと妙に感心してしまいながらも、心の片隅では嫉妬の焔が
メラメラと燃え盛っているのを感じずにはいられず、はたまた過去3度にわ
たってミスユニバースに自薦で応募落選し続けた経歴の持ち主である妻が、
どのような恍惚の笑みを浮かべて貫かれているのかを想像すると、普段素っ
裸で着替えているのを目の当たりにしてさえ萎えている我が愚息も辛うじて
頭を擡げる程度ではあるが、興奮しないでもない。かといって調査を依頼し
たり、間違いメールを装いカマをかけてくれるようせがんだりする気は毛頭
起こらないし、相手の男に慰謝料を吹っ掛けたり、相手の男の妻を寝取って
やろうと画策したりも面倒なのでしない。ただただユルユルと時の過ぎ行く
まま成り行きを見守るのみである。