我社は入社数年後から単身赴任の試練が、あります。
全ての業務を1人でこなす事を、試される。
用意された部屋には、生活必需品は、全て揃っている。
新品の寝具や会社の備品などが、次々と宅配便が届く。
配布されて荷物のほどきをしていました。
玄関のドアの鍵が、「ガチャガチャ」って解除されて突然女性が、入って来ました。
「あれ~ぇ、あなた誰?
俊哉はぁ( ゚ 3゚)」って、前任の先輩の名前を言っている。
「あっ、もしかしたらサトちゃんねぇ。
俊哉の可愛がっている後輩君でしょう?
私小百合覚えている?」って、メガネをかけて見つめる。
「はぁ。」
この女性は、前に先輩に紹介されている彼女さんです
メガネかけた生真面目な女性で普段は、地味なタイプです。
物静かな良きお姉さんなので先輩と同様可愛がってもらった。
一緒に鍋囲んだり、当時の恋愛相談もアドバイスされた。
本当に弟ちゃんだった。
てっきりこの女性と先輩が、結婚するって思っていました。
ところが先輩にお見合いが持ち上がった。
一回り年下の重役の娘さんは、20歳ちょっと位のイケイケタイプの娘さんと意気投合してスピード結婚してしまいました。
その為本社に呼び戻された。
完全に先輩は、逆玉狙いです。
「サトちゃん俊哉は、残業かしらぁ?」
「いえ。」
「サトちゃんも、新入社員の時からすっかりあかぬけたわねぇ?
すっきり都会人になっちゃて、お姉ちゃんも嬉しい。」って、親しみに話しかけた。
先輩が、師匠なので小百合さんは僕には弟みたいに接するんです。
会社借り上げの単身赴任の部屋の合鍵を渡している彼女が、いるのに先輩どうするんです。
小百合さんも、ガラーンとした部屋に不信感を感じている。
「ねぇ、俊哉はぁ?」って、再度の問いかけには、鋭いにらみに怯えた。
きたあ~ぁ、どうやって説明するって、額から汗垂れ流しです。
「俊哉師匠の後任にこちらに赴任しました。」
「あらぁ、営業所長なのぅ?
大抜擢ねぇ。
出世おめでとうございます。」
「いぇ、まだ代行です。」って、迫る核心をかわす。
話したくない。
「すると俊哉は、もっと出世かしらぁ?」って怖い(>_<)
小百合さんって鋭いんですよねぇ、女好きな先輩の浮気を何度も、突き止めて勝ち進んだ女性だけに僕は、びびってる。
「あらぁ、俊哉の携帯電話使われていません?
サトちゃん俊哉は、携帯電話番号変えた?」
って、メガネを上げ睨まれた。
「いやぁ、プライベートな事はわかりません。
この1年付き合いありません。」
「サトちゃん同じ会社の先輩でしょう?
連絡つかない?」っていろんな事の尋問された。
そして遂には、「俊哉先輩は、本社取締役部長職です。
地方営業所の所長代行の僕が、恐れ多くて連絡できませんよ(泣)」って白状しました。
「取締役部長?ってあの人そんな凄い?」って益々迫る。
「サトちゃん知ってる事を全て教えなさい。」
「僕は、会社の命令で赴任しただけなので詳しい事は、わかりません。」って、逃げるのがやっとだった。
いくら恩ある小百合さんとでも、プライベートに介入はできない。
こんな事を赴任前に経験するとは、思いませんでしたよ(泣)