世話になった先輩が病に倒れて後任で、単身赴任する事が正式辞令出された。
会社的には、将来的に支店開拓するので少しずつ人員を送り込みする計画だったみたいです。
僕は、先輩の片腕の支店長代理役職にて、前々から候補生だったみたいです。
まぁ仕事だからといって、サラリーマンは、拒めません。
今までのアパートから引っ越した。
引っ越し費用や家賃補助と社用車と僻地手当てと今までとは、格段の厚待遇です。
僕は、公共料金だけの支払いです。
社長には、スーツまでプレゼントされて「開拓を、頼みますよ。」って期待された。
とりあえずは1人のみの営業所だけども、主として動き出した。
急に1人のみは無理なので、部長と同僚がが月曜日には指導と応援に来てくれる。
数日は、3人でビジネスホテルだったけれども週末に僕は先輩のマンションに帰った。
勿論会社ホテル代金の支給も、ここまでです。
それに引っ越しの荷物の整理が、たっぷりなんだ。
週末といえゆっくりできないなぁ。
トホホとドアをあげて部屋に入った。
「勇治さんおかえりなさい。」って先輩の奥様が、ニコニコと迎えてくれた。
玄関脇には、荷物開封済みの段ボールが、綺麗に束ねてあります。
唖然と立ち竦む僕に、「ハイ、スーツを、いただきますよ。」って上着を、ハンガーにかける。
奥様に案内されながら部屋をまわる。
「服と下着は、タンスに入れてあります。
身の回りの使う荷物は、セットしましたよ。
会社関連は、わからないので、デスクの横にまだおいてあります。」って、トイレやお風呂には、持参のモノのセット完了です。
まさに完璧な部屋と変わっていました。
ありがたい奥様の働きだった。
直ぐ生活スタートできる体制です。
各部屋を案内されながら、唖然だった。
「あっ、この衣装ケースと二人用のリビングセットだけは、置かせてくださいね。」って、椅子を、薦められた。
落ち着かないので椅子に座りタバコを、取り出す。
灰皿が、さっと置かれる。
「アイスコーヒーですね。」って、聞かれた。
「ああ、うん。」って、奥様のペースです。
奥様って、女優の内田有紀さん似の年上ですけれども、優し気づいが、できる女性です。
僕が新人の時には、たくさんの男性社員の奥さんにしたい女性社員だった。
僕も憧れたけれども先輩と結婚したんだ。
こんな人は、未だに現れないので僕は独身です。
奥様も、向かい合わせに座りました。
「あのぅ、何故このマンションのセキュリティを、解除し部屋に入れる?
それにこれはどういう事ですか?」って、聞きまし」た。
「元々は主人の部屋だったんで、合鍵は私も持っていますよ。」って、先輩から渡されたリラックスくまのお揃いのキーホルダーを、ちらほら出す。
他の渡されたモノと同じです。
「これからお世話になります。
身の回りのお世話は、お任せくださいね。
おばさんだけども、妻として扱ってくださいね。」って、手を握られた。
あわわぁ、先輩の奥様と同居の話は、断ったのにどういうわけだ。
「う~ん、荷物の整理はありがとうございました。
助かります。
しかし同居の話は、病室でお断りしましたよ。
先輩だって、許さないでしょう。」って言いました。
奥様は、スマホの会話画面を見せてくれた。
そこには、
「①勇治君の身の回りの世話を頼みます。
但し仕事の邪魔はしない事
②セックスは、勇治君だけならば許すので浮気は、許さない。
若い彼を、鍛え上げてください。
③できるならばそろそろ子供が、欲しいので勇治君の子供ならば妊娠してもかまわない。
むしろ種を貰いなさい。」って書いてあった。
凝れって他人妻の奥様を、旦那さん公認の同居生活して、妊娠までさせる。
奥様の貸し出し承諾書ですよ。
「いやぁ、此はいけないでしょう。
世間が、許さない。」って言いました。
「大丈夫ですよ。
さっき大家さんには、完全に赴任が、決定しました。」
って挨拶しましたよ。
ご近所さんにも、挨拶済みです。
問題ありませんよ。って、言われた。
「いやぁ、旦那さんの顔を知っている人もいますよねぇ?」って焦る。
「こちらには、旦那の顔を、知る家族だけども引っ越しました。
大家さんも、世代交代して息子夫婦に変わったので、知る人は、居ませんよ。
大丈夫です、心配事はありません。」って言い張る。
なにがなんでも同居するつもりです。
「しかし同居するって、事はねぇ?」って困った。
「勇治さんは、ウサギって知っている?」って聞かれた。
「えっ、小動物のウサギですか?」ってはてな('_'?)
「ウサギって、かまってくれないと、淋しいと死んじゃうんですよ。
私達夫婦は、主人の治療代金で、給料が、ほとんど消えます。
会社のご好意で、生活はできますけれども、今までのマンションの家賃までは、さすがに支給ありません。
だから私の住む場所がありません。
住む場所のない私を、引き取ってくれない?
それとも他にお世話する女性の予定が、ありますか?」って聞かれた。
「いやぁ、彼女は居ませんし、奥さんをかまうって('_'?)」って困った。
「ならば私と夫婦生活を、してくださいよ。
けして仕事や人生の出逢いの邪魔はしませんよ。
実は、勇治君の事が、好きだったので、私凄く嬉しいんです。
彼女が、できたならば、追い出してください。
その時までで、かまいません。
」って抱きついてきました。
膝まずき、お願いされちゃた。
かわいい内田有紀さん似の奥様が、僕の奥さんとして、尽くしてくれるんです。
この上ない幸せなのかもしれない。
続く。