主人が単身赴任になってもう2年近くになります。
いま思ったらあの頃から本当にいろんな事が始まったような気がします。
イタズラ電話もそうですし、下着泥棒とか、やらしい本とかがドアの前に落ちてたりもしました。
イタズラ電話は相手にしてなかったら、こなくなりました。
下着泥棒に取らてたのに気がついたのは、かなり後になってからでしたけど。
始めは誰かの落としもの?って思ってました。
ドアの前の廊下に無造作に落ちてた手提げバッグに本の他に、バイブとローターとコンドームさんが3箱も入ってました。
アパートの管理会社に持って行くのもためらうし、誰かのだったら探してるかもしれないし、とにかく部屋に持って入りました。
一週間くらいして、こんどは本だけが落ちてました。
一ヶ月くらいしてから、またエコバッグみたいなのに手で持つマッサージ器とお団子のようなバイブとまたコンドームさんが3箱も入ってました。
落ちてた場所から考えてたら、奥の部屋の人?って思いこんでました。
最初のを拾ってから、本だけは読ませてもらってました。中の確認だけのつもりが、結局全部見ちゃったら、次の日も見ちゃってって。だから、次の本の時はほんのちょっとだけうれしかったかもでした。
中の玩具類を初めて使っちゃったのは、3週間目くらいだったと思います。
最初に手にしたのはローターだけです。
他のは何ヶ月か経つまでは使わないようにしてました。
少し気になってたのは、アパートの壁が薄いみたいって前から思っていたことでした。
音のするのは、一応は気をつけていたんです。
それでも、日中うちのアパートはあたし以外、みんなお仕事らしく誰も居なくなってたようなので、そこだけは安心してました。
でもでもあんなに薄かったなんて知ったのは、主人の単身赴任から半年以上も過ぎてからでした。
あんなに何もかも筒抜けで、全てを聞かれてたなんて、知ったときにはもう怖く怖くてしかたありませんでした。
確かにお隣さんは朝出かけてたのに、どうして?