私は36才、妻37才、子供が二人で埼玉にあるマイホームで幸せに暮らしておりました。しかし去年の4月1日付けで仙台の支店に移動になり子供の学校と建てたばかりのマイホームもあり、泣く泣く単身赴任となりました。単身赴任を始めたばかりの頃は毎週のように帰ったり、妻が子供を連れて遊びに来たりしており、一つ屋根の下で暮らしている頃よりも夫婦の会話やスキンシップも増えていた様に思います。当然セックスも会えない時間を埋めるように激しく愛しあっていました。しかし、一年も経つとお互いに慣れ、妻と一緒にいない時間が当たりまえになってきました。ましてや家族に気を使わなくても良い時間が増えたので、趣味の釣りや登山に興じる事も増えました。最近はかなり仕事が忙しい事もありいつしか家に帰るのは月に一度位になっていました。それでも帰れない週は日曜日の夜に定時連絡を欠かさず入れ、その他にも事ある毎に連絡を取り合っていたので「遠く離れていても心はつながっている」と本気で思っておりました。先週までは…
その日は浜松で研修会があり浜松で二泊、その後大阪の支店へ出張の予定でした。早朝仙台駅で支店長と若手二人と待ち合わせしホームへ向かいました。若手の一人が気を利かせ全員分の切符を買って来ました。手に取った切符を見て戸惑いました。そんな私のリアクションを楽しむかのように支店長はニヤニヤしながら私の背中を叩いて「大宮までの切符だよ!しばらく家に帰ってないんだろ?研修会は直樹は最初から連れて行く気はなかったんだ。日頃よくやってくれてるから特別ボーナスだ。帰ってやれよ。」そんな支店長の言葉に戸惑いながらも、せっかくのご好意に甘える事にしました。大宮に着き降り際に支店長から「私の一存でやっている事なので他言無用、大阪の会議には必ず時間までに来い」と念を押され最後に「家族で楽しんできなさい」と言われ一人大宮で新幹線をおりました。支店長のサプライズに心より感謝し、家路につきました。
大宮から自宅まで電車を乗り継ぎ、最寄り駅には昼前につきました。自宅に電話をするか否か迷いましたが支店長が私に仕掛けたサプライズのように、私も妻にサプライズ帰宅で驚かせようとあえて電話はしないで帰る事にしました。駅前にある妻と子供たちが好きなケーキ屋でケーキを買い、酒屋では普通は買わない高めのワインを買い、年がいもなくウキウキしながら自宅へ向かいました。久しぶりのマイホームは変わり無ありません。ただ、車庫の前に一台の車が路駐しておりお友達でも来ているのか?と思いました。もし、お友達じゃなかったら110番してやるか…などと思いつつチャイムを鳴らしました。出てきません…もう一度ピンポーン…やはり出て来ません。車も自転車もあるのでそう遠くへは行っていないはず。 とりあえず荷物もあるのでカギを開け中に入りました。!?…玄関に見慣れない靴があります。黒の革靴28㎝位ありそうな大きな物です。衣紋かけにはダークカラーの背広がかかっています。まさか…一瞬で最悪の結果を予想しました。家に上がりダイニングへ行くと食事の済んだ食器が二組…リビングのソファーにはビジネスバック…もう疑う余地もありません。耳を澄ますと二階から切なげな妻の声が…その時心臓がおかしな音を立てた様な気がしました。間違いありません。無性に腹が立ってきました!まだ、片手には妻と楽しむはずだったワインを持っています。初めてのねデートに向かう高校生のようにウキウキしていた自分が馬鹿らしくなってきました。ワインを投げ捨て二階の寝室へ…勢いよくドアを開けると予想通りの光景が目に飛び込んできました。私達のベッドの上で全裸の妻は年の頃20半ばの面識のない男に後ろから激しく突かれている所でした。 まず男と目が合い、そして妻が私に気づきました。男はあっけにとられて動きを止めました。妻は「なんで…なんであなたが…」と言いやはり固まっていました。その間物凄く長い時間が経ったような気がしました。次の瞬間私は男を蹴り飛ばし、妻を殴りつけました。私は二人に向かって怒鳴りつけました。何を言ったかは頭が真っ白になっていたので覚えていませんが力の限り怒鳴っていたと思います。
今日は遅くなったので明日また書き込みます。