単身赴任あれこれ

夫の単身赴任は今年の春で終わりました。
3年間の単身赴任でした。その間、まじめに
過ごしたと言いたいところですが、違いました。
単身赴任した当初、夫が単身赴任したことを知った会社の同僚男性や友人の夫などから、何度も
飲みに行こうとの誘いが多くてうんざりしていました。その気持ちはわからないでは無いですが、
既婚男性までもでした。人の奥さんって、殿方には
それほど魅力的なのですね。単身赴任も2年を過ぎた頃
、そんな生活にも慣れてしまった頃でした。
会社の出入りの業者の担当が変わったのです。
私より10歳以上も年下の独身男性でした。まじめで
気弱な彼は、何となく惹かれました。男性と言うより
母性本能をくすぐる、年の離れた弟のような存在でした。
商品の検品を担当することもあり、時々倉庫で二人
だけになりました。週に2回ほど来ていましたが、
だんだん親しくなり、彼の恋愛相談まで受ける
ようになったのです。20代半ばの彼はまだ恋愛の
経験がなかったのです。今時珍しく純粋でした。
それで、会社の若い女性社員を紹介したのです。
3人で飲みに行きました。でも、直ぐに女性社員から
つきあえないと返事をもらいました。彼に告げたときは
かわいそうで、悪いことしてしまったと後悔しました。
それからしばらくして、二人だけで、飲むことに
なったのです。彼からの誘いでした。居酒屋で飲んで
駅までの帰りの道で、彼のアパートに寄って行き
ませんかと誘われました。当然、警戒心がありましたが、
独身男性の部屋にも興味があったので、少しだけと言
うことで、寄ることになったのです。
彼の入れてくれたコーヒーを飲んで１時間ほど話して
帰ろうと玄関に向かったときでした。後ろから抱きつ
かれたのです。「好きです」その言葉は意外でした。私をそういう風に見ていたとは思いませんでした。
抱きついても、乱暴にでは無くて、優しく抱きしめて
きました。そのまま振りほどいて、帰ることはできま
せんでした。私はそれまで、彼女のいない彼が欲望を
自身で解消する姿を想像していたのです。だから、私への
思いは、恋愛の対象では無く、単に性欲のはけ口だと
思いました。振り返り、酔っているんでしょうと言いました。
すると僕の初めての女性になってくださいと言われたんです。
この年齢まで女性を知らない男性の悲しさが急に胸にざわめき
はじめました。私の口から「私でいいの？」という言葉がでて
いました。彼はうれしそうに、「お願いします」と言いました。
ちょっと待ってと、私は部屋の照明を消しました。
それから、彼と抱き合い、できるだけ彼主導になるように
心がけながら、二人は一つに結ばれたのです。
私も冷静なのは最初だけで直ぐに彼の愛撫に家庭を忘れて
しまったです。若い彼の塊は萎えることなく、彼の性欲も
思った以上でした。一度だけのつもりが、彼の誘いを断れない
弱い私でした。そしてその関係は続きました。半年ほど
たった頃、彼が最中に、中に出してもいいかと何度も聞いたのです。
安全日だったので、その日は許してしまいました。
それから2ヶ月して生理が来ませんでした。妊娠検査薬で妊娠を
知ったのです。もう潮時だと思いました。それで、彼に別れを
告げて、彼に内緒で下ろしました。それはとても辛いことでした。宿った命を消し去ることへの罪悪感に襲われました。
もう浮気はしないと誓ったのです。罰だと思いました。