離婚して5年、今日、久しぶりにあなたを見かけました。
再婚なされたんですね。
大人しそうな奥様ですね。
私と違って癒されそうですね。
そんな幸せそうなあなたを見たら、嬉しいのと同時に、とても切なくて、私は今でもあなたが好きなのかもしれません。
わがままな私なのに、あなたは気を遣ってくれて、すごく優しかったですね。
あなたは悪くないのに、ゴメンね、ゴメンねって、悪いのは私なのに、謝るあなたを見てるともどかしくなっていました。
わがままなクセに優柔不断だったのは私の方で、何でもテキパキこなす頭の回転の良いあなたが羨ましくもあり、憎らしくさえ思いました。
だから、優しいあなたに、
「あなたの優しさは、弱さの裏返しなのよ。」
なんて言ってしまいましたね。
驚いた後、落ち込んだあなたを見て、言ってはいけない言葉だったと反省しました。
ごめんなさい。
20歳のクリスマスイヴの夜のことは今も忘れません。
短大2年生だった私は、あなたが予約したホテルでクリスマスディナーをいただき、街の夜景を見下ろすホテルで、処女を捧げました。
私が初めて体を許したのが元夫・・・この人なら裸になってもいい、アソコを見せてもいい、初めてアソコにペニス入れられてもいいと思いました。
女性にとって一生に一度の初体験、それを元夫に捧げたのです。
処女だった私の身体を知る唯一の男性が元夫なんです。
恥ずかしかったです。
両足をカエルのように開かれ、乙女の裂け目を広げられたのですから・・・
あなたにアソコを舐められ、羞恥と快感に見舞われ、どうしていいかわかりませんでした。
まだ、快楽に身を委ねるなんてできませんでした。
勝手に声が出るし、身体は反応するし、でも、やがて私の処女膜はあなたのペニスによって突き破られました。
痛みより、愛する男性と一つになれた事への感動が大きかったと思います。
あなたの彼女として、身体を重ねていくうち、私の身体は快楽を知り、そして自らあなたを求めて行くようになっていましたね。
結婚してから、変わったのは私なのか、あなたなのか・・・きっと私の方だと思います。
妻という立場で、わがままを言うようになったのです。
次第に私はあなたから、腫れ物に触れるように扱われていることにいら立ってしまいました。
そうさせたのは、私の方なのに、あなたを困らせてしまいました。
あなたの仕事が佳境に入っているというのに、私は余計なあの一言を言ってあなたを落胆させてしまいました。
関係がギクシャクしだして、もう、やり直せない事を感じていました。
あなたは、私が納得するまで決断を待ってくれました。
それで、色々考えて、こんな私はあなたの邪魔にしかなってないと気付き、決断できました。
あなたには言ってないけど、あなたの人生の足手まといにはなるから、離婚したんです。
そんなこと言ったらまたあなた、ゴメンっていうでしょう?
あなたしか知らなかった私も、あなた以外の男性を知りました。
あなたのようにテキパキとした頭の回転が速い男性ではないけれど、彼、何だか放っておけない男性なんです。
彼は2歳年下で、セックスも稚拙であなたとは比べ物にならないけど、私が付いていないと心配な彼と、この先は歩いて行こうと思います。
今度は、私が彼を支えます。
あなた・・・どうか幸せになって下さい。
もう、自分が悪くないのに謝らないで下さいね。
さよなら、お元気で・・・愛してたのは本当ですよ。