夫婦のSEX・夫婦の営み

弟一家が両親と同居することになり、私たち姉弟の部屋だった実家の二階を明け渡すため、片付けていたら、出てきた懐かしいプリクラにキュンとしてしまいました。
夫の前に付き合っていた元彼、短大を出てすぐ、就職先の先輩に誘われて散会した合コンで知り合った元彼と二人のプリクラ、若い私が微笑んでいました。

初めて元彼に抱かれた時、短大時代の初めての彼氏にしていた男性の乳首を舐める行為に、
「それ、前の彼氏の仕込み？」
って言われて、ハッとしました。
私は、初めての彼氏に乳首を舐められて気持ち良かったから、お返しのつもりで舐めていたのですが、普通はしないものなのでしょうか。
それからは、元彼の求めるまま、言われるままに性行為をしました。

元彼をフェラチオするとき、先の方だけ口に含んで舌で回すように舐め、片方の手で根元を軽く扱くよう言われました。
また、足をＭ字に開いてクンニリングスを待つのも元彼の言いつけでした。
元彼に抱かれている時、あまりの気持ちよさに元カレの腰の動きにシンクロさせるように私の腰が動いてしまい、
「おっ！その動き良いね。それも前の彼氏の仕込み？」
と言われました。

元彼は優しくて、とてもいい人でしたが、私の短大時代の彼氏にライバル心があるのか、いちいち引き合いに出してくるのがとても嫌でした。
短大時代の彼氏は、私の初めての人でしたが、交際は一年くらいで終わってしまいました。
大学生でしたので、卒業して地元に帰ってしまったのです。
でも、私が処女をあげた男性という思い出だけで、それ以上でも、それ以下でもないです。
それなのに、元彼は私を抱くときに前の彼氏と戦っているような感じでした。
私は、ただ元彼が好きで、元彼に愛されたくて、その一心で身体を開いていたのに、元彼のセックスは、愛情よりも私の前の彼氏との勝ち負けにこだわっているようでした。

元彼とのセックスは、私からの愛情の一方通行、元彼からの愛情が感じられなくなりました。
でも、元彼は、普段の愛情表現はたくさんしてくれました。
愛の言葉を囁かれて、抱きしめられて、愛撫されて、クンニリングスされて、恥ずかしいけど、私愛されてる・・・そう感じました。
でも、元彼が入ってくると、そこからはダメでした。
「俺と前の彼氏、どっちがいい？」
と言われた時、どうしようもない気持ちになりました。

お別れは私からでした。
元彼の嫌なところ、はっきり言いました。
そして、元彼の気持ちを知りました。
「俺、お前の処女が欲しかったんだ。お前の処女を奪ったやつに勝ちたかったんだ・・・」
二人とも泣いていました。
最後のセックスは、涙に暮れました。
あんな哀しいセックスをしたのは初めてでした。

あれから20年、私も四十路、年をとりました。
プリクラを見つめて色々思い出に耽りながら、プリクラで微笑む元彼に言ってみました。
「元彼さん、あなたは元気ですか？幸せですか？私は幸せですよ。」
そして、もしもあの時、元彼と一緒に歩む道を選んでいたら・・・なんて考えてしまいました。
でも、私が選んだ道です。

プリクラを見ていたら、もう一度会ってみたいなって思ったけど、もうオバちゃんになっちゃったから無理ですね。
こんなオバちゃんになっても、私のことを大切にしてくれる夫には、本当に感謝しています。
今でも夫に求められることが、嬉しく思えます。
夫には、乳首を舐めたり、腰をシンクロさせたり、元彼に言われたような先を舐めながら根元を扱くフェラチオとかしないように心がけていました。
でも、結婚して暫くして、夫が私の身体を把握して逝かされるようになると、いつの間にか腰がシンクロして動いたり、夫の乳首を舐めたりしてしまいました。
でも、夫はそれについて言及することはありません。
ただひたすらに四十過ぎたオバちゃんを抱いてくれる夫・・・私を逝かせるために、背中に玉の汗をかきながら果てるのを我慢して、腰を振る夫がとても愛しいです。
だから、やっぱり私には、夫しかいなかったのでしょうね。

そう思いながらもう一度プリクラを見つめて、
「元彼さん、お別れしましたけど、あなたのことは忘れません。あなたに恥じることがないように、これからも生きていきます。さようなら。元気でね。」
と言って、プリクラをゴミ袋の中へそっと置くように入れました。
ゴミ袋の中で微笑む若い頃の元彼と私を見たら、少しウルッとしてしまいました。
さよなら、私の青春・・・