部屋の中を整理していたら、まだ恋人だった30年前に、元夫と撮影したツーショット写真が出てきました。
そうしたら、8年前、別れた元夫から送られてきた一枚のハガキと一緒になっていました。
あれは、離婚して6年のことでした。
当時息子は高校3年生、専門学校への進学も決まっていました。
”しばらく連絡してなかったけど、息子、元気か?俺、仕事を辞めて仙台に戻ることにしたよ。震災からの復興を手伝ってくれと頼まれたんだ。だから、今月中に引っ越すよ。養育費はあと2年、ちゃんと送るからな。じゃあ、元気でな。”
このハガキを読んだ時、私の頬を涙が伝ったのを思い出します。
離婚して6年が過ぎ、なぜ離婚に至ってしまったのか、私なりに受け止められていたはずなのに、心のどこかで、元夫は同じ都内にいるから、いつかまた会えるかもと思っていたようです。
お互いに背中を向け合って別れたのに、もう一度元夫と・・・そんなことを思っていたのかもしれません。
あの夜、元夫との性生活を思い出して、疼いてしまいました。
目を閉じ、元夫に愛撫されている妄想で乳房を揉み、元夫にクンニされている妄想でアソコに指を這わせました。
元夫のものを咥えたい・・・別れて6年も過ぎたのに、元夫の物を入れられて、激しく揺さぶられたいと思いました。
それは、恋人時代2年、夫婦時代14年、計16年に亘る営みが体に染みついていたのでしょう。
元夫に抱きしめられながら、アソコの奥に熱いほとばしりを感じて仰け反った私・・・心と体が満たされる幸せな快感・・・やっぱり、一人では再現できるものではありませんでした。
元夫から来たハガキは、お別れの最後の連絡・・・そう悟って、私は今の夫からの交際の申し込みを受け入れたのです。
そして6年前、46歳の私は、40歳の夫と再婚しました。
6歳年下で初婚の夫からは、震災の時に駅の中で知り合いました。
電車が止まってしまい、困り果てていた時に隣り合ったのが夫で、偶然、住まいが同じ方角だったので一緒に励まし合いながら、10kmの道のりを歩きました。
その後、交際を申し込まれましたが、私の方が6歳も年上なこと、バツイチで息子がいることなどを理由にお断りしていました。
でも、元夫が故郷の仙台に帰ると知って、前を向いてみたのです。
8年前のハガキを見たら、今は懐かしい思い出になっています。
久しぶりに元夫を思い出し、そして元夫にも幸せが訪れていることを心から祈りました。
一緒に居る時、あんまり優しくしてあげられなくてごめんなさい。
あのハガキが来るまでは、ふとした瞬間、元夫の小さな優しさを思い出さしていました。
8年前、元夫からの一枚のハガキで、振り返ってしまった私・・・
でも、もう、大丈夫、二度と振り返りません。
今の夫は、52歳になった私をまだ求めてくれます。
52歳のバツイチのおばさんを、愛してると言って抱いてくれます。
今年、私は閉経したので、夫は大喜びで中に出しています。
毎回、身体の奥で夫の熱いほとばしりを感じています。
今、私は幸せですが、でも、元夫と過ごした14年の日々も幸せでしたよ。
「あなた・・・幸せですか・・・お元気ですか・・・」
懐かしくなって、はがきに向かって呟いてみました。