結婚してから40年が過ぎました。
私は大阪の商家の生まれで、行儀、作法等厳しくしつけられ育ちました。
二十歳過ぎに公務員の夫と結婚する事になり、それまで全く男性を知らない私に母が、「何も心配しないで、相手に任せるのよ」と言って安心させてくれたのを思い出します。
新婚旅行先のホテルで、初めて見た夫の男性器に戸惑いましたが、全てを夫に任せ無事に初夜を迎えました。
初めてのセックスから夫は優しく抱いてくれ、徐々に歓びを感じる体になり、半年も過ぎると逝くことが出来ました。
数年後、夫の性癖が現れてきました。
夫婦の相性は良く、生活も安定し、何の不満も無く、勿論、夫婦の営みも、お互いの求めに応じて行っていました。
その内、ヌード写真を撮りたいと、今はデジカメで簡単に撮れますけど、当時はボラロイドカメラでした。
股を広げて何枚も撮られたものです。
下着を付けずに外出もしました。
夫が喜ぶならと割りきり応じていましたが、ある夜、いつものように抱かれ、逝きそうになった時、耳元で呟かれました。
「何処が気持ちいい」
私が黙っていると何度も言ってくるので、
「あぁ…そこ…」と言うと
「そこ…はっきり言って」 と言うのです。
大阪では女性器のことを、おめこと表現するんだと、なんとなく知っていましたが口に出して言えるはずがありません。
夫はその言葉を私に言わせたいのでした。
やっと言えたのは数日後で、小さな声で「オ…メ…コ…」 と呟くと、私を抱く夫の腕に力が入り、いつも以上に激しく腰を打ち付けて果てました。
それ以来、抱かれる度に言わされるようになり、やがて私も卑猥な言葉を発することが歓びのひとつになってしまったのです。
還暦が過ぎましたが今でも抱き合って「おめこ…おめこ…おめこ…」を連呼するような夫婦生活を送っています。