連れ添って8年余りで妻と別れ、3年が過ぎたある日、私にとって衝撃の一
日が訪れた。
子供の問題等で連絡は取り合っていたのだが、妻が再婚したことで次第に疎
遠気味になっていた。
経済的な理由で離婚したため、お互い愛情は失っていなかったが、全てを理
解した上で妻を迎え入れてくれたのが今の旦那だ。
裕福で50代半ばの旦那は、御丁寧にも私に再婚の了解を求めてきた。
元妻が幸せになる事になんの不満も無かった私には反対する理由もなく、ま
た反対出来る立場でも無かった。
子供の成長と義父関係だけを心配していたが、何事もなく年月が過ぎて行っ
た。そんなある日、元妻夫婦から相談を受け、元妻の自宅へ向かった。
子供の進学に対しては支援を惜しまないが、生活費には異常な程の干渉があ
るらしい。つまりお互いの不平不満を聞いて欲しいようだった。
一通りの文句を聞いたあと、なだめ役に徹した私に気を使ったのか?3人で
酒を飲み交わした。
元妻夫婦の言い争いが続くのを必死に仲裁に入る自分が情けなかった。
日付も変わった頃、私は旦那と話がてら寝ることにした。
元妻は子供の就寝を確認したのだろう。パジャマ姿でおやすみの挨拶をしに
きた。
「お父さん、ごめんね。おやすみ」
「ありがとう、○○(私の名)、おやすみ」
お父さん・・かつて私に対して使っていた言葉・・
異様な嫉妬感に包まれた時、場面が急展開した。