寝取られ体験談

【田中隆之の場合】
田中隆之 54歳 不動産デベロッパーに勤務しており現在は、ホテル開発の総責任者として全国を飛び回っている。
妻の美香とは、入社早々に知り合いすぐに結婚した。
最近は、沖縄地区のホテル開業で凡そ4ヶ月間出張して今日漸く帰宅することができた。
伊丹空港に到着すると妻が車で迎えに来てくれていたが、その妻を見た時ドキッとした。
それは、今までより濃い化粧をして何かフェロモンを感じさせるように思えたからだ。そして、車の助手席に乗ると何か男性の整髪料の様な匂いも微かにした。
そんなちょっとしたクエスチョンが日を追うごとに増えて来たのであった。
化粧、車の匂い、そして、あれほど求めていたセックスを求めて来ないこと最大の謎であった。又、昼間にメールしても中々返事が来ないこともあり、疑惑が膨らんでいた。
エッチアンドアールの田中ですが矢野さんいらしゃいますか？
少々お待ちください。
田中さん、どうしました? 矢野さん実は相談があるんですよ～。ええ何なりと今日お伺いしましょうか？是非お願いしますよ。わかりました3時にお伺いします。それでは・・。
矢野は3時前に田中を訪ねた。
この男は、調査会社の人で新たなプロジェクトの際には、その地域の調査をして貰いホテル開発に適した場所かどうかを調べてもらっていて旧知の間柄だった。
ミーティングルームで早速、田中は妻に対する疑問を打ち明けた。
一通り聞いた矢野は、田中に向かい調査することは簡単ですが、結果を聞いてどうするんですか？多分男がいると思いますが。と直球で言われて少し驚い様子の田中に更に、離婚なんて事考えてます?追い討ちをかける質問をした。
イヤまだ何も考えてないんやけど、離婚をないわ。ほんまにそうやったら、東京に単身で行くわ。
それやったらええやん、直ぐに調べますわ。結果1週間もあれば分かりますわ。そう言って、矢野はさっさと会社を後にした。
結果連絡はアッサリと来た。
やっぱり奥さんは浮気していましたね。と言いながら、封筒から写真と書類を出し説明を始めた。
この男は、加藤と言って奥さんが働いてるマンションの管理人ですわ。加藤と奥さんが休みの日は、朝から加藤の家に行ってます。写真には、その加藤と言う男のマンションに入る妻の姿とそこからふたりで出て来るところもあった。又、買い物をしているものもありそこには、妻の腰に手を回しているものもあった。
矢野はおもむろにスマホを出すとイヤホンをつけ田中に聞かせた。
これは?田中が聞くと、部屋の郵便受けから小型の集音マイクを通して部屋の中を録音したものですよ。
雑音が入るが、2人の会話が聞き取れた。それは、会話というより、殆どがセックスシーンの録音であった。
激しい喘ぎ声といやらしい言葉を投げかける男の声、それに反応しいやらしい言葉を使う妻の声が聞こえてきた。
予想してたとはいうものの目の前にした時、何とも居た堪れない感情が湧き出してきたが矢野さんがいるので何とか抑えられた。
太い、大きい、硬いそして剃毛と言ったワードが頭から離れない。

その日の夜、家に帰ったらいつもの様に食事の支度をしている妻がいた。食事を終えリビングで、あの書類と写真を妻の前に投げた。
びっくりする妻にちょっと見て! それ！と言いながらテーブルに写真を広げた。
写真を見た妻は、一瞬身体が硬直した様に見えたが、既に観念していたのか、ゆっくりと全てを見た後にごめんなさいでももうダメなのあの人が居ないと、私あの人の言いなりになってしまったけどそれは私も望んだ事なのだから離れないの。
そう言う妻を見て、何故か冷静に考えいる自分が居て田中は自分の考えを妻に伝えた。
離婚はしないが別居して別々に暮らすこと、2人の関係は子供達にはバレない様にする事、加藤とは一緒に住まない事などを話し合い納得したのであった。
次の日から、田中は東京本社勤務を願い出て直ぐに異動通知が来た。それから、東京に出向き部屋探しや自家用車の契約、家具や電化製品の購入などを矢継ぎ早に行い一旦大阪に戻って来た。
自宅に帰ると妻は仕事でまだ帰って来て居なかった。
洗濯物を出して洗濯機の中を見ると、今まで見たことのないセクシーな下着ばかりが入っていた。
写真で見た加藤と言う男は、見た目も大したことがないし、年齢も大分年上なのに何が良いのだろうか？
そんな疑問を感じながら、妻の帰りを待った。

それから1週間後、東京に行く日が来た。ボストンバッグ一つでその他は宅急便で送っている。
ごめんなさいの一言を言って妻は玄関を閉めた。
田中の中で気持ちが吹っ切れた。新幹線の中では、新たなプロジェクトの資料に目を通していた。