予想以上の一夜となり朝先に目覚めたというか、ベットから
出たのは嫁でした。 私は、先に目覚めていましたが昨夜の事を
色々と目を閉じ思い出していました。 寝たふりをしていると
ベットから出た嫁は、トイレに向かいました。 そのまま、
風呂場に行き、シャワーを浴びていました。 嫁が寝室に戻って
来るまで私はベットのなかでした。 目を閉じていると、私が
まだ寝ていると思ったのでしょう。 静かにベットに入ってきました。
タオルを体に巻き、私の腕に抱きついてきました。 気付かない
振りをしていると、嫁はまた眠りについていました。 薄く目を開け
嫁の顔を見ました。この嫁が……。昨夜の出来事もですが、
今までの事を思い出していました。 改めて、現実の事なのか…?と
思わせるほどの可愛い寝顔でした。 私が、ゴソゴソと動くと嫁がゆっくり
目を開けました。目が合いましたが、無言のまま私の肩に頭を乗せ
顔を隠すように腕にしがみ付いてきました。 おでこに軽くキスをして
やりました。 クスクスという嫁の泣き声…。 嫁なりに何かを考えて
いたのでしょう。 昨夜の事…(記憶のある部分と無い部分)そして、
嫁自身がよく知っているであろう、自分がしてきた事…。
先に口を開いたのは嫁でした
嫁「昨日の事……あれで本当によかった?……。 正直、途中から記憶が
ないの…。…私、どうしたら…いいの?…」
私「いいよ。あれで良かったよ。ただ……」
嫁「…ただ? ただ、何?」
私「まぁーいいよ。」
嫁「何かあったの?…教えて。」
私「気にしないで、何でもないから。いいって…」
私は、言葉を濁しました。 そのやり取りは、そこで終わらせました。
時計を見ると、もう昼前でした。 何を話す訳でも無く、それぞれが
起き上がり、何も無かったような生活を夜まで過ごしました。
夜、ベットの中で嫁から…
嫁「明日…仕事だよ。 それで…曽我さんも最後の日だけど……
出勤するけど。……どうしようか?」
私「そうだね。」
確かに私は曽我と顔を会わせる事はありませんが、嫁は違いました。
私に秘密で曽我に抱かれてい時までは、平然と会社で顔を会わせて
いたのでしょうが、昨夜(土曜~日曜深夜に掛けての出来事)が
あったので、今までとは同じような状態では嫁も無かったでしょう。
それよりも、嫁は自分で気付いていないが、曽我は分かっているであろう…
嫁以上に曽我も考えていたでしょう。
翌朝、嫁は仕事に出かけました。 家を出る前も悩んでいたでしょ。
私も何も考えていなかった訳ではありません。 嫁と曽我は男女の関係に
たっている。 そんな関係の二人であるので、嫁には記憶がないが
あの電話での出来事を話するかもしれない。 もし、その話を曽我から
聞かされた嫁は…。帰って来た時、どうなるのか…?
私は強い立場でいればいいのですが、なぜかそんな嫁と顔を会わせる事を
心なしか嫌な気分でした。