先日嫁が寝取られました。
表題の通りです。当方の怒りはなぜか収まりつつありますが、今後のことはまだ嫁と一切話し合っていません。そんな気になれません。正直、◯してやりたい。そんなことしても意味はないのですが。
先日の台風で対応のため急遽出勤しました。出向くと、現場に行くメンバーを決めかねている上司たちがいました。深夜のため基幹社員が何人か出てきておらず、ホワイトボードには僕の名前もありました。恥ずかしながら僕は日和見主義者で、使命感など新入社員時代に捨てておりまして、てっきり社内で待機だと思ってきたので「あちゃあ、嫁に連絡しておかないと今回はマジで出るかもしれないな」と、さすがに焦りました。嫁の携帯に電話すると起きて見送った時間から寝ていなかったようで「そう。明日帰ってこれるの? 何時ころ帰ってくんの?」と聞かれました。今思うと、いつもなら災害対応で出社するときは詳細な帰宅の時間なんか聞かれたことはないのです。気をつけて、ケガだけはやめて、そういう言葉もありませんでした。そもそも発災当初なんて、警察も消防も自治体もまだ被害状況を掌握できてないことがほとんどですから、うちが帰宅の時間なんか分かるわけないのです。聞いてもムダだと嫁は知っていたはずなんです。なぜ気付かなかったのか、いまはイライラします。
「分からんから後で連絡する」と僕が言うと嫁は「必ず帰宅する前に連絡してよ、お風呂もご飯も支度があるから」と。はい了解と答えて切ります。
結局現地入りして、点検復旧補備修正と揉まれまくって、帰宅しようと社員駐車場に停めた自家用車のシートに座れたのは2日後の朝でした。僕も33なのでコンソールに投げた社員帽はおっさん臭くてうんざり、とにかく早く帰って、久しぶりに生理前の嫁と生オマンコしようと思い立ち、眠い目擦って帰宅しました。
ここで僕は、嫁への連絡を忘れたのです。今思えば、連絡していれば最悪な事実など何も関知することはなく、今まで通りの夫婦生活がいまあったのかもしれないと思うと、いっそ知らなかった方がよかった気にもなります。
自宅のアパートに着くなり違和感でした。知らん車が路駐してあります。黒い新車のハイラックスで、FRPルーフ付き。やたら図体がでかいのに狭こい住宅地に路駐なんぞしやがって……しかもよりにもよってうちのアパートの前に。と、車を駐車場に入れながら心の中でぶつくさ独り言です。
車を降りて玄関まで上がって来て、もう完全に違和感でした。フロアには雨染み、びしょびしょの大きな黒い傘がうちの表札の下に立てかけられていました。スーツに合わせる高そうなモデルで、スーツを着ない僕のものでも、ましてや専業主婦の嫁のものでもありません。この瞬間なぜか、無根拠に全幅の信頼を置いていた嫁の不貞を、これまたなんの根拠もなく強く確信しました。おそらく部屋の中にいる男はハイラックスから降りて、傘を置いた。
ああ…結婚生活終わったやつだろ、これは──。
玄関は鍵がかかっていたので、慎重に開けました。戸を開けると少し朝食の匂い。それにシャワーを浴びたあとの匂い。
なにより、やはり嫁の喘ぎ声でした。
このとき、僕は人生で最も顔面蒼白になったと思います。顔から血の気が引くのがなんとなくわかりました。頬が引きつり、靴は脱げず、土間に立ち尽くしました。
暗い雲の朝、リビングには灯り。ソファと床の音、ぱちんぱちんと肌が当たる音。一瞬ワンチャン嫁のオナニーではないかと自問したのですが、水っぽくぱちんぱちん鳴っているのでもう間違いありませんでした、間違いなく間違いが起こっているのです。それはセックス以外のなんでもない音でした、もうその事実が圧倒的すぎて、たぶん死ぬまであの音を忘れることはできないと思います。
嫁は「奥いい」「深い」という、僕がちんぽ挿れたときと同じように良がりながらも、聞いたことのない「あう、おお」とケモノ的な呻き声を出していて、なまなましい生殖行為はしばらく続きました。
4、5分経った時、初めて相手の男の声を聞きました。福山雅治みたいな低い声で「◯◯(嫁の名前)、ちんぽイイ? イイの?」と嫁に問いかけており、で、嫁はあうあう漏らしながら「イイ~~っちんぽイイ、オッ、オ、イイ~~いくいくいくいく!」と。控えめに言って地獄でした。そんなこと言うのかよ。くそが。ほんとに悔しくて、心臓が痛くて痛くてつらかった。そんなせりふ嫁の口から聞いたことなんてありませんでした。結婚して7年目、ようやく嫁がド淫乱だったことを知りました。
ぴちゃぴちゃとキス音も聞こえてきて、「あはん、あふん」みたいな嫁の声が押し殺されていきます。20分くらいか分かりませんが、「中で出すよ」とやつが囁くとリズミカルな腰の音がぺちぺち、からばちゅばちゅ!と段々強く重くなり、「◯◯、びゅっびゅっするの?」と嫁。間男の「あ~イク、イッく」という呟きに「◯◯、どこにだすの? どこ?」と嫁が甘く鳴き、男がウッ! 嫁がアウ!と小さく喘ぐと、ぱちんぱちん運動はようやく止まりました。しばらくキスが続いて、これは今でも鮮明に耳に残っているのですが、ちゅぽん!とワイルドターキーの栓を抜くような、セックスでは信じられないくらい小気味いい抜栓音のあと、ぽたたっとフローリングに液体が零れたような液体音がしました。この時点で僕はもう半ば冷静にすべてを諦めていました。人生とか、親戚付き合いとか、円満な家庭などを。
「オチンチンすっきりした?」と嫁の声。何がオチンチンすっきりした?だよお前、明後日予定日だし計画して狙ってエッチしただろ。ティッシュの擦れる音、「おまんこ最高だったよ、中に出してごめん」という間男の声。ごめんて、アホか。次第にくぽくぽと事後のフェラチオの気配がして、「ア~~いい、◯◯おくちマンコすごくイイ……もう一回中に出したい、良い?」と間男の言葉。玄関に立ち尽くしたままの僕。お掃除フェラから二回戦ですか……と唖然。息もできない。「一回シャワー浴びたい…」と嫁が咥えながら喋ります。
ちゅぱちゅぱ嫁がチンポを吸い終わると、おそらく一度シャワーを浴びるためにリビングからやってきた男。もちろん、廊下に出た瞬間僕と目が合いました。「あ゛っ、やば…」ギョッとされ、あじゃねえよ。どうすんだ、やべえのはこの状況だよと怒りが込み上げました。「エッ?! え、うそ?! うそでしょ?」と見にきた嫁の声、ちっぱいが浮き出たノーブラTシャツにオマンコ丸出し。まん毛の向こうのワレメからフローリングにドロリと垂れる一筋の精液。身長158.8センチ、52キロ、茶髪ロング小麦色のこじるりといった風貌の嫁の肌は、逆光気味にみても明らかに上気していました。
しかし、驚くべきは間男でした。背丈と顔は伊勢谷友介似、嫁の高校の卒業アルバムで見かけた顔でした。で、肝心のチンポはケープ300g缶くらいあったのです。嫁の握り拳くらいあるエグい亀頭が赤くパンパンに張っていて、アーモンド色のすべすべした質感に血管が脈々と浮き出ているぶっといチンポは、嫁の唾液と淫汁でぬらぬらしながら、天を向いてそそり立っていました。ビクンと跳ねるそれに男のぼくも釘付けになります。自重がありすぎて全体的に右側に傾いてすらいました。そのチンポを見た瞬間、「あ、こんなバケモンが嫁の小尻のワレメに入ったなら、この結婚生活は二度と元には戻れんわ……」と確信するくらい長大でした。
間男は踵を返して戻るとズボンを履き、悪いけどまた今度…と意味不明なことを言いながら出て行こうとしたので、玄関の陶器製ブルドッグで顔をぶん殴りました。しかし、右で振り抜いたのが左頬に入り、そのまま入れ替わるように間男は玄関側へ。ふつうに逃げられました。
元ブルドッグを握り締めながらリビングに入ると、せっせとオマンコをティッシュで拭く嫁。ソファはぐちゃぐちゃ、そばの床は泡立った精液まみれ。気が遠のきました。少なくともその場で抜かずに2、3回したような量でしたが、もはや行為の詳細を聞くこともつらくて、いやそもそも嫁に弁明の余地があるとは到底思えず、僕は座り込み、どうして、と言うのがやっとでした。
だんまりを決める嫁をぼうっと見つめ続けたら、怖いからやめて、と経緯を話し出しました。
遡って数ヶ月、マック◯バリュで買い物中に高校の同級生だった間男(伊勢谷某)と再会。東京から戻ってきたばかりでキレも良くいい男になった間男に驚いた嫁は、同じハンド部だったこともあり、会話が弾んで気分が良くなり連絡先を交換。2ヶ月ほどのLINEのやりとりで高校の時好きだったと(とにかく嫁とエッチしたい間男の口実だとは思うけど…)押されて、嫁も意識してしまい、ついに平日の昼間、僕のいない時間帯にハイラックスで迎えに来てもらい、紅葉を観にドライブへ。車内でキスされ、手マンされ、そのまま近所のラブホテルで中出しオマンコしてしまったようです。
僕も動転していたので、言いたいことは山ほどあったが機先を制して出た涙声が「せめて避妊はしてよ」でした。嫁は俯いて「それはゴメン…雰囲気で」と。ゴメンとか雰囲気とかじゃねえんだよ、生理前日狙ってる時点で計画してるじゃねえか。おれとはゴム付けるしタチ悪いんだよとキレそうになる僕。でも、キレてもあのぶっといチンポがなかったことにはなりません。
間男の連絡先は、吐かせる前に履歴を消されました。行動記録機能も消されていました。明らかに計画的犯行です。もう4ヶ月ほど毎週のようにエッチしていたと話しており、しまいにはあなたのこと好きなのかわからない、とまで言われて、恥ずかしながら泣きました。発覚からはや5日、とりあえず同じ部屋にはいますが、会話はなく、食事も別。おれたちもう終わりなのかもしれません。たぶん、嫁はそのうち間男の家に身を寄せると思います。子供がいなくてよかった、ほんとうに。
みなさんも、嫁さんには気をつけてください。僕は嫁と同期の紹介で出会い、浮気しないことに実績と定評のある可哀想な失恋女でした。でも、結局イケメンで性格良くて良いクルマ乗ってて、チンポが馬並みの男が嫁さんを狙ったら、確実に寝取られます。絶対勝てません、愛なんてクソです。ここに書けて、少し気が楽になりました。