妻の最初の浮気から約三ヶ月くらい。
誰としているのか、同じ相手かもわからないけど、もう何十回もしてる。
帰宅したとき戻ってないと不安になる。
それで、夜9時くらいには確信する。
だいたい11時か、12時くらいに帰って来るけど、朝まで帰って来なかったこともある。
当然、夫婦関係はギクシャクしてる。
してきた日も、聞かなければ妻からは何も言ってこないけど、聞かずにはいられない。
「してきたの?」
「わかってるのにどうしてきくの?」
「・・・」
「ねえうれしい?本物の変態ね。」
「もう違う。」
「うそ。期待してるくせに。」
「してない。」
「じゃ何これ?凄く大きくなってるけど?」
だいたいそんな会話になる。
発端は約一年前に妻とできなくなったこと。
AVやエロ画像だとできるし、関係ない時に女を見ていて勃起したりもするのに、妻としようとすると萎えてしまい、どうしてもできない。
しばらく一時的なことだと放置したあと、さすがに異常だと思って医者に相談しに行くと
同じ症状で悩む夫婦は珍しくなく、ただし、確立した治療法があるわけでもなく、最終的には、離婚してしまうことも多いらしい。
原因も夫婦ごとに様々で、治っても、もと通りの関係に戻れるとは限らないらしい。
俺の場合、治ったというには程遠い状況でもあり、むしろその医者に妻を連れて行ったせいで、今の状態になったとも言える。
はじめのころ、「AVやエロ画像なら勃起も射精もできる」とバカ正直に打ち明けてしまったせいで、うちの場合、妻の嫉妬が酷かった。
実際、自分でしないのは無理だし、信じろというのが無理なのだが、何度
「自分ではしていないから」
と言っても
「うそつき。ほかの人でしてるんでしょ。」
と言われて、信じてはもらえなかった。
せめて妻だけでも手や口で、と思っても、そういう気持ちが伝わると妻も濡れなくて結局はしない。
そんな状態だったから
「奥さんとも話す必要があります」
と医者に言われて、じつは医者に通っていたことを打ち明けると、妻は何度もキスをして喜んでくれた。
医者では、
「嫉妬するのは愛がある証拠」
とか
「今日するのはあくまで医療としてのテストです」
とか、あれこれ前置きをされ、
それから妻と向き合った状態で椅子に座り、初老の医者が、妻の体をいやらしい手つきで触りまくるところを見せられた。
ブラウスの前を開き、両手でスカートを捲り上げ、自分で下着を丸出しにした姿勢を取らされたまま
胸や股間をされるがままに触られて耐えている妻を見て、俺はカチカチに勃起していた。
下は、下着の上からなでる程度で、手を入れたりはしなかったが
上は、ブラに手を入れられたり、上にずらして丸出しにしたりして揉まれまくっていた。
妻は、目を閉じたまま、ほとんど表情を押し殺していたが
時々、乳首をつままれると口が開いて体が小さく跳ね上がり、恥ずかしそうにするのが痛々しかった。
時間は、二分か三分くらいだった。
医者が妻から手をはなして
「どうですか」
と聞いたとき、妻は、可哀想なほど真っ赤な顔で屈辱の表情を浮かべていた。
「立ってみてください」
と言われて、立ち上がった俺の股間を見た妻が
「うそ・・・」
と言って、口に手をやったときの表情も忘れられない。
「愛にもいろいろな形がある」
「普通は難しいが、第三者と一緒なら性欲が湧く場合がある」
「妻にも十分な愛情があるし、希望はある」
だいたいそんな話をされた気がするが、バツの悪い空気が充満していて、ほとんど医者の話は覚えていない。
覚えているのは、病院を出て、とにかくにホテルでやりまくったこと。
十ヶ月ぶりに、俺のペニスを入れた妻が何度も大声を出してイクのが、たまらなく愛しかったこと。
でも、それは長くは続かなかった。
俺は、一週間もしないうちに、また勃たなくなった。
医者にされたことを思い出して、ブラウスをはだけて自分で胸を揉んで見せたり、スカートを捲ってオナニーをして見せてくれたり、
それまでの妻では、絶対ありえなかったことをして頑張ってくれたが、駄目だった。
とくにオナニーは極限的に恥ずかしかったらしく、正直当時は見てもいたたまれない気分にしかならなかった。
それである日、妻はとうとうそれを実行した。
体を見て欲しい、と言って裸になった妻の体のあちこちに、赤い湿疹のようなものが出来ていた
。
最初は本当に湿疹かと思ったが
すぐにそれが、胸や内股などいやらしい場所に集中していることに気づき
それが誰かがつけたキスマークだとわかった。
「相手は誰?」
と聞いてみたが、答えてはくれなかった。
ショックでしばらく言葉を失った。
ズボンを脱がされて、勃起したことを確認され、妻が
「するんでしょ」
と言って顔を近づけてきたときには、もう射精する寸前だった。
一度か二度唇をすべらされたところで、避ける余裕もなく妻の顔や髪の毛に出してしまい
「うそ、ねえ何これ、ありえないよね?」
みたいなことを言われたと思う。
一度出しても元には戻らなくて、そのまま妻を押し倒して無理やり犯すようにやった。
体じゅうにつけられた赤い吸い跡に興奮して、避妊する気も起きなくて、思い切り中出しした。
終わってから、妻が妙に冷めているのに気づいた。
「ありえないよね?」
「・・・」
「してきたのがそんなにいいの?」
「・・・」
「したくてしたと思う?」
「・・・」
「はじめて他の人とした気持ちがわかる?」
確かそんな言葉で責められたと思う。
もの凄くショックだった。
「ありえないのは、お前のほうだ・・・勝手すぎる・・・許せない・・・」
心ではそう叫んでいたが、妻には言えなかった。
二回目は、その十日後くらい。
三回目はその一週間後くらい。
四回目は、その三日後くらいだったと思う。
どんどんエスカレートして、妻がそれに慣れていくのがわかった。
何回目かに、陰毛を剃ったか剃られたかして、それから毎日剃るようになり
コンドームだけだと妊娠が怖いと言ってピルを飲むようになり
ピルで避妊しはじめると、中で出させているのがわかるようになった。
中出しされた日は、クンニでもわかるし、時間がたっていなければ竿に付着していたりしてわかる。
「中で出させたるの?」
「中に出されてるのがわかると嬉しいわけ?」
「嬉しくないよ。」
「中に出してって、妊娠させてってことでしょ?」
「・・・」
「妊娠させてって言いながら違う人とするのがいいの?」
「・・よくない」
「嘘・・・ね、すごいよね・・・嘘ついてもすぐわかるね・・・」
「・・・」
「愛してるから・・・変態でも平気・・」
最近は、セックス以外でも、いつもこんな会話の流れになる。
妻の心にひっかかるところがあると、答えにつまるような意地悪な質問攻めをされて、勝手に決めつけられてしまう。
寝取られの性癖があったことは自覚しているし、嫉妬の気持ちが薄れるとできなくなるのも事実だが
問題は、そういう自分の性癖を満たしたいと思っているかどうか。
でも、妻は何度言ってもそれを考えようとはしてくれない。
浮気されれば勃起するしできるようになる。
でも、妻とするより、浮気されたくない気持ちのほうが明らかに強い。
でも、浮気をされて誘われれたら、その場はどうしても断れないし、妻としている間はどうしても嬉しい。
このままだと妻のことを好きなまま離婚するか、妻のことが嫌いになってしまうかしそうでつらい。
毎日、誰かとしたセックスの話をされながらするのがつらい。