妻が戻ってくるのを見逃すまいと、男3人のどうでも良い雑談を仕方なく見ていた。彼らも2人が遅いと思ったようだ。Tokorotenの抜け駆けを疑い始めた。携帯を持たない妻。Motntaが妻の部屋に電話した。が、出ない。次にTokorotenの携帯をコールした。電話は繋がった。「うんうん あっそうなの? はいはい わかりました。じゃ。」Montaは「Tokoroさん、姫連れてホテル内を探索してたんだってさ。」と言った。Oyakataは透かさず「うーん、怪しい...」と。勿論私もそう思った。何でカメラのないところで...と。ノックの音。2人が戻ってきた。妻の様子を知りたいのにカメラには映らない。「いやぁ、ごめん」Tokorotenは遅くなった事を軽く詫びた。妻の声は聞こえてこない。イライラしたガヤガヤと何か言いながら皆がソファの廻りに集まってきた。スツール側に座ろうとした妻、Montaに「そっちに」と促されソファに座り直した。服装は同じ。上着は置いてきていた。後ろの髪だけをパレッタ(髪留め)で軽く留め、サイドは垂らしていた。口元は笑っていた。愛想笑いに見えた。妻の位置を見ながら男達も座った。正面のスツールにTokoroten。Montがその隣に腰を下ろした。冷蔵庫から缶ビールを出していたKenji。「俺、そこ」と1人掛けスツールを指定。Oyakataが「じゃぁ俺は...」と言い、少し照れ気味に妻の横に座った。妻は男達に隠れることなくフレームに収まっていた。、目が戸惑っているような...。さっき何が...モヤモヤしたままで何も判らなかった。酒が場を盛り上げた。若い2人も気兼ねせず呑んでいた。妻は引っ切り無しに誰彼に話を振られた。「えっとねぇ...」「そうそう...」「あはは...」「へぇぇ...」。妻は答え、相槌を打ち、笑い、感心する。自分からは喋らない妻。ゆっくりな口調で声も大きくない。妻が話し出すと皆の顔が妻に向き、聞き耳を立てた。いつしか男同士の話声も消え、妻を中心にした会話の往来になった。少し経ってからだった。酒が入り顔を赤らめたOyakataが、体を妻にもたれかけた。他の男と話をしていた妻。「重いよぉ」っと我慢出来ず立ち上がった。その拍子、前のテーブルに妻はよろけ、Oyakataに被さるような格好で倒れた。「あっ...」と妻。「おぉっとっと...」受け止めたOyakataの手が動き、冗談ぽく妻のお尻を撫でた。「そういうのダメ」口を尖らせた妻。「ごめん。出来心(笑)」とOakata。突然の展開だった。私は前のめりになった。「姫、許してやってよ(笑)そのくらい」とTokoroten。「あのさ...さっきも言ったけど...今日はSachikoとして来たんだし...自分を解放してさ」強い言葉だった。昨日のメールでも重なった...さっきとは、2人でいたあの時の事...そんな話を...それ以外には...。妻は振り向いてTokorotenを見た。だが無言。下を向いた。伸びていた膝が少し曲がった。皆、妻を見ていた。「毎日、(Sachikoで)掻きまくってたんだろ?我慢すんなよ。」Oyakataは一瞬たじろいだ。支配...という言葉が頭に浮かんだ。Oyakataは妻の体を反転させ、自分の横に座らせた。大きな体が被さった。白い腕と長い脚がはみ出していた。顔をぶつけるようなにキス...。ショートパンツの裾の隙間から指が股間に入れられた。妻は動かなかった。顔は見えない。男3人。黙って見ていた。妻の体の上を手が動いた。ノースリーブのセーターが捲れ上がり茶系のブラが見えた。5,6分。いやもっと長いか。Oyakataは体を起こした。背もたれにもたれたままの妻。両手で顔を隠した。腿のあたりでパンストが伝線していた。Oyakataは照れくさそううに「トイレ...」Montaが吹き出して笑った。Kenjiは苦笑いし黙っていた。「Sashiko...それでいいんだよ...」とTokoroten。妻は顔を隠していた手を下げた。座り直してセーターの裾を引っ張った。外れかけの髪留めがぶら下がっていた。下を向き口元を尖らせた。膝上あたり。2回3回と手で摩った。Oyakataが戻ってきた。妻が位置をずらし元の場所に大股を開いて座った。咳払いした。色落ちしたデニムのハーフパンツ。前が濡れていた。「あかんわ。可愛い過ぎや...興奮して訳わからん...」照れ臭そうに言った。Montaがまた吹き出して笑った。Tokorotenもニヤけた。20歳の輩が妻を可愛いと...。強く頭に残った。「替えた方がいいかな」Montaが立ち上がった。テープは終わった。
...省略されました。
4巻目。H-4と書いたラベル。暫くは映像がグラつき、ガタゴトしていた。前のテープの最後を思い浮かべ、気持ちが昂ぶった。Montaの声か、何やら言っている。首から下。妻が斜めにぼやけて映った。ピンとが合いズームが前後した。「えぇっ?何か撮るの?」と妻。さっき撮られていたのも判っていないと思った。「いやぁ大丈夫だよ。昼間上手く撮れてたか見ようと思っただけ。でも姫が撮ってって言うんなら今すぐ撮るよ(笑)」レンズは妻に向き、妻もレンズを見ている。芝居が上手いMonta。録画状態なのを気付いていない妻。首を傾げ拗ねた顔を見せた。アルコールがすぐ顔に出る。首筋が少し赤く見えたが、多くは飲んでないと思った。またカメラはグラつき、瞬間的にベッドにうつ伏せのOyakataを映した。酔い潰れたのか...。Oyakataとはあれだけか...前のテープからの時間が経過が判らなかった。想像だがMontaは場所を移動したように思えた。椅子を引く音がした。多分デスクの椅子。違う角度からの妻が映った。髪留めを手に持ち、脚を組んでいた。パンストの伝線は組んだ脚で隠れていた。トイレの水の流れる音がした。カメラを横切ったKenjiも酒が廻ったようだった。「無理して飲んだの?」とTokoroten。「かも...」とKenjiの声。心配顔の妻も「きついんだったら少し眠れば?目が覚めたらシャワーしてもいいし...」と声をかけた。「ですね...」間もなくKenjiがベッドにへたり込む音がした。Kenjiとは何もないのか...判らない...。誰も喋らない。妻は小さいアクビをし、手で口を覆った。「まだもう少し飲もうよ...」とTokoroten。(寝てる)邪魔しないよう下(妻の部屋)に移ろうかと言った。Montaも「そうですね...」と同意した。カメラをデスクの上に置いたのか。壁が映った。「眠い?」「ううん...大丈夫...」「このボトル持っていきます?...」「つまみ適当でいいや...」「メモ残しといて...」「キー持った?」Montaと妻の会話が聞こえた。袋らしきガザガザした音がし、テープは止まった。「これだけか...次だ次だ...」音を立てないように次のテープを探しデッキに入れた。5巻目。H-5と書いたラベル。見慣れない映像。妻の部屋のようだった。カメラは持ち込んだらしい。ガサッと音がし映像が傾いた。手前のベッドの方から撮っているような横からの映像。位置は高い。何かの上か、吊り下げてるのか...。ボトルとグラスが置かれたテーブル。ソファが対面で置かれ、ダウンライトだけの薄暗い中に妻とTokorotenが座っていた。これにも妻は気付かないのか...Montaの凄さに感心した。2人は何か話を交わしていた。妻は靴を脱ぎスリッパに。それを見ていたTokoroten。Montaは横に座った。距離が遠いのか、何かがマイクを遮っているのか...、小さく篭った音だった。話が聞き取れない。話の流れが読めないまま映像を見ていた。身振り手振り。笑顔。男2人の話が楽しそうだった。まただった。また急に雰囲気が変わった。妻の差し出した手をTokorotenが触った。何か話していた。Tokorotenは立ち上がった。座る妻の後ろから両肩を揉んだ。手は肩から腕に。妻は上を見上げ、首をを振った。「もういいですよぉ」と言ったように聞こえた。これか...また胸がバクバク軋んだ。Montaはさっきと同じ。横で見ているだけだった。Tokorotenは屈んだ。髪の匂いを嗅ぎ、後ろから胸を触りだした。妻は首をすくめ背筋を伸ばした。が、逃げない。「妻が何でこんなに簡単に...」という想いが私の頭を混乱させた。顔は髪から首筋へ、手は胸から腰、そしてくびれから前に、腿の外側と内側を撫でた。膝を手で掴み、顎を上に向けた妻。服を着たままの念入りなタッチだった。理由は判らないが...それを妻は受け入れていた。口の愛撫は手の指へ。手の甲、腕、二の腕に這い上がり、覗き込むような感じで脇の下に。右腕、そして左腕。ライトに照らされる爪。力みない指先。されるがままの妻だった。息と布が擦れる音だけ...。唾の音がしなかった。嫉妬...。妻が感じている...と思った。どこか客観的に見えた...感心する気持ちを受け入れたくなかった。Montaの方をチラ見したTokoroten。Montaは黙って「どうぞ」と手を差し出し、微笑んだ。Tokorotenは位置を変えた。妻の前にしゃがみ股を拡げた。妻が「恥ずかしい」と呟いた気がした。顔を斜めに背けた。が
...省略されました。