結婚10年目、36歳の妻が去年暮れからパートに出ている。
妻の勤め先の店長に初めて会ったのがこの7月。
小学生の子供と3人で、レストランで食事していたら、向こうから挨拶された。
地味な人を想像していたけど、私と同年の、背が高くて彫が深くてヒゲなんか生やしてるイケメン。
せっかくなので同じテーブルで食事することにして、色んな話をした。
意外なのは、この店長、独身で結婚暦もないという。
盛んに妻の仕事ぶりを褒めて、イイ奥さんで羨ましい、みたいな話を聞かされると悪い気はしなかった。
「奥さんが独身だったら、俺、絶対に口説いてますよ」なんて言葉も、このイケメンが言うと何だか爽やかなセリフに聞こえてしまう。
いいなぁ、羨ましいのはこっちだと言いたかったが、妻と子供の前なので言わなかった。
それ以来、店長と顔を合わせることは無くて、妻とも店長のことが話題に上ることは無かった。
9月中旬のある日の午前中、客先にクルマで向かう途中、信号待ちしていたら交差点の向こうの白いセダンの助手席に妻が。
運転してるのは、あのイケメン店長。
こんな時間に、仕事中じゃないのか?
こっちは社用車で、向こうは全然気づいていない。
何だか笑いながら話をしている。
2人とも私服だ。
信号が変わって、直進する私に目もくれず、白いセダンは左折して行った。
何処に行くんだろう?
不思議だったけど、客先での仕事の段取りが気になって、それ以上考えないでクルマを走らせた。
その日の帰り、家の近くで、子供の同級生の母親の女性に会った。何度か会ったことがある。
PTAの関係の届け物が有るので、わざわざ届けに来てくれる途中だった。
「奥さんの勤め先に持って行ったら、奥さん、今日はお休みだったんですね。確かめれば良かった~」
…なんて笑いながら、書類の入った封筒を私に寄こした。
休み?
そんな筈はない、今日は確か…なんて思ったが、反射的に「あー、そうだったかな、失礼しました」なんて答えてしまった。
女性と別れて、家に向かう間に、何だか変な気分がムクムク湧いてきた。
今日休みを取るなんて聞いてない。
昼間、あの交差点で見たクルマに乗っていたのは間違いなく妻と店長だ。
どうなってんの?
まさか、不倫?
玄関を開けると、妻と子供が先に夕食をとっていた。
「おかえりなさーい、早かったね」なんて言いながら私の分のご飯をよそった。
「さっき●●ちゃんのお母さんに会って、これを貰ったから」と、書類を渡すと
「あ、持って来てくれたんだ、悪いことしちゃった。今日は仕事忙しくて打ち合わせ行けないかも、って言ってあったの」
ウソだ。ウソだ。ウソだ。
休み取っていたんじゃないのか。
書類を届けに来てくれた人が、はじめに妻の勤め先に行ったことは言わなかった。
喉まで出掛かったけど、子供の前で、そういう話はしたくなかった。
子供が寝た後で、確かめようかどうか悩んだ。
昼間見たのは人違いかも知れない。
書類を届けてくれた人も、何か勘違いしたのかも知れない。
…なんて自分を納得させようとしたが、ムリ。
いつの間にか私の下半身はギンギンになって来て、妻の寝間着を脱がそうとしたら「ごめんなさい、今日はホントに疲れちゃって…」と、やんわり拒否。
ほどなく寝てしまった。
何とも話を切り出せない。情けない。
私はそっと起き出して、ソファに座ってテレビを見ていた。
ふと、充電中の妻のケータイが目に入った。
私も妻も、面倒なのでケータイにロックは掛けていない。
もしや…なんて思って妻のケータイを覗いてみた。
今までそんなことはした記憶が無い。
こちらが逆に罪悪感あるような気もしたが、覗かずにはいられなかった。
メールボックスは…えっ、何これ、1件も無い。送信も受信も全部消去してある。
通話履歴…これも無い。発信も着信も何にも無い。全部消してしまってある。
これは、おかしい。絶対におかしい。
証拠隠滅?
ますます頭の中は妄想がムクムク。
昼間、2人はあのまま何処かのラブホに行ったんじゃないの?
だとしたら、これは、もう現場押さえないと…。
でも、この興奮は何だ。
結婚10年目で、こんなに妻を抱きたいと思ったことは無かったような気がする。
目を瞑ると、妻と店長のセックスの情景が…どんな風にしてるんだろう、出来ることなら見てみたいけど、それも有り得ない。
悶々として明け方まで眠れず、結局オナニーしてしまって、寝起きは最悪。このパターンが何日も続いている。
でも、どうにかして、妻と店長の関係を確かめたい。とても放っておけない。見て見ぬ振りは出来そうもない。
その後どうするか、色々考えてはいるけど、妻を失いたくはない。それは変わらない。
とりあえず、どうにかして妻の勤め先の誰かを味方につけないと…うわー、難しい。
ヤバいなー、こういうの身体に悪いなーと思いながら、今夜もオナニーです。
他の皆さんに比べて、あんまりエロな話でなくてすみません…。