一週間の間に、私は自問自答を続けていました。どこで歯車が噛み合わなくなったのかと。その間も妻はsさんに抱かれ、快楽を与えられ続けているのです。寝とられによる興奮とはこんなにも苦しみと引き換えにしなければならないのかと。
今では妻とsさんの抱き合う姿を見ても興奮などはなく、ただむなしく悲しい時間でしかありません。
毎日電話はありましたが、何を話したのか、記憶にはなく、ただ妻が「ごめんなさい、ごめんなさい」とだけ泣いていたような気がします。
そして約束の一週間がたち、家路につきました。
玄関の前に佇み大きなため息をついてドアを開けました。