今年の始め父が亡くなりました90歳でした。
気持ちの整理も付きやっと遺品整理を始めました。
少しずつ妻と二人で整理をしながら時々懐かしい品々があり手を止め見入る事も。
そんな時でした、古ぼけたノートを見付けました。
何だろうと見るとそれは日記みたいな物でした。
読むとそれは戦時中の事が記してありました。
時は昭和25年7月でした、とうとうこの日が来たとどうやら召集令状、赤紙でした。
でも父は戦争には行ってないと聞いてましたが。
父には5歳上の兄がいて既に出征していました。
そんな時、自分に招集が来たのです。
そして驚きの文面が。
招集を数日後に迫りある夜、兄の嫁さんが来て布団に寝ると、お国の為に頑張って来るのよ、そのためには男になって行きなさい。
そうです兄嫁は父を男にして戦地へ向かわせようとしてくれたのです。
でも月が替わり終戦の知らせが、身体を与えた兄嫁は父とその後も深い関係になったそうです。
兄の消息は知らずそのまま父と兄嫁さんは結婚を。
そして私が出来たのです。
そうか僕は父の兄の嫁さんの子だったんだ。
そうとは60年もしらずお母さんと呼んでいたのです。