裾をたくし上げるのと同時に、半身に身を寄せた
身体を、私の方に、向き直し、右脚は、畳に乗せ
ている。
ピンクのヒップを包み込む、黒いパンストは、
長い怜の脚を一層引き立たせ、ベージュのサテン地の
下着は、Tバックだった。
左の人差し指を、唇にあて、視線は私を離さない。
私の指が、Tバックの下に這いずり廻るとき、
「ハーッ」と溜息交じりの呼吸が聞こえたたと
思うと、自ら、股間を広げる動きは、快楽に貪欲な
怜の本質が見えたきがした。
ここでは、わざと、自由の利かないパンストを、
脱がさずに、窮屈な態勢に、怜の反応を視る。
円を描くような腰つき。前後に出し入れする
グラインド。
挿入した2本の中指と人差し指を、膣の中で
自在に槌きまわして、自分の快楽に導きながら、
私に、「許してください。」と訴えかける
人妻の瞳に、私の琴線はふれていく。
「もっと、楽しめる場所に行こう。」
怜は、頷きながら、赤ワインを一口、口に含んだ。
「そう、これから、君の夫が待つ、ネカフェに行くんだよ。」
心で彼女にささやきながら、店の階段を上って
地上へと出た。