基本的に在宅ワークの俺だが、その日はどうしても出社せざるを得ない理由が出来て仕方なく朝、出社して昼に家に帰って来た。
自宅マンション近くの公園でウチのカミさんが近所の奥さん達と数人で立ち話をしていた。
俺は単純にどんな話をしているのか興味本位でカミさん達が話し込んでいる後ろの植込みの裏のベンチに座って彼女らの話を聞いていた。
「えーオタクは週3回!それは凄いわ。旦那さんまだ若いもんねー」
「ウチは週一回かな。でも旦那がなんだか凄くて、何度も体位を変えたがるのよ。正常位、ばっく、騎乗位。もうあとは名前分からないなんか足がつりそうになるやつまで、もうなんだか体操みたいな事になって」
「でも良いじゃないそれだけ、旦那さんが愛してる証拠よ」とウチのカミさんの声が聞こえてくる。何を言うのか聞いているとウチのカミさんが言った。
「ウチなんかいつも正常位ばっかり」
確かに最近疲れて、おざなりのセックスだったかもしれない。
俺は少し反省してウチのカミさんの声に耳を傾けた。
「でも毎回相手が変わるから」
あらーそれは羨ましいわねー。奥さん連中が騒いでる。
俺は呆然と手にしていたペットボトルを落とした。