俺、弘行30才独身一人暮らし。
友達Aとは高校の同じクラスで同じ部活。
高校の頃からモテるA、そのおこぼれと言うのか、そんな感じで俺、数人と付き合うことが出来た。
Aが結婚するから、婚約者に会わせると言うので会った。
俺はその一年位前に会わされた彼女と結婚するのだろうと思ったら、全く別の人だった。
茶色いロングヘアーの美人の和世。
Aのことだから、前のぽっちゃり彼女より、和世を選んだのだろうな、そう思っていた。
時々三人で食事したりしていた。
Aと和世が結婚して、一年半ほどたった時だった。
Aには内緒で会って欲しいと、和世から呼び出された。
和世は怒り、悲しみみたいな表情で待っていて、普通じゃないなとすぐわかった。
話を聞いた。
Aは前のぽっちゃり彼女とまだ続いていると、和世は言った。
二股かけられていることを知りながらの交際、でもAが前の彼女と別れたからと言うから、結婚したと話した。
でも実際は続いていて、裏切られてショックだと。
細身で美人の和世、ぽっちゃりの前の彼女、タイプが違う女性をAは切りきれなかったのか。
あいつならやりかねないなと思った。
でも俺にどうしろと言うのか。
和世の考えは単純明快だった。
浮気されてるなら私もする、でも見ず知らずの人では嫌だから、俺の存在が浮上したらしい。
あなたの友人と寝てやるってとこだった。
またもおこぼれかと思ったが、細身美人の和世、申し分ない。
俺で良ければと即答OKした。
Aが出張でいない夜に、うちに来て欲しいと和世に言われた。
ホテルじゃなくてうちかよ、思った。
うちに行くと、和世が出迎えた。
すぐ風呂にと促され、俺は風呂に入った。
出ると和世が下着姿で待っていて、寝室へと案内された。
寝室に入ると和世は下着も外し、裸になった。
細く長い足、ぷりっとしたお尻にくびれ、小さめの胸。
俺は数回、念を押した。
すると和世は言った。
多分今日もAは彼女んとこに行ってる、出張なのに会社に自家用車がない、そう言った。
俺は、ぽっちゃり彼女の自宅を知っていた。
それを和世に話した。
すると和世は顔色を変え、すぐそこに行きたいと言った。
即着替えて、ぽっちゃり彼女宅へ向かう。
ぽっちゃり彼女のアパート近くになったとき、和世が止めてと言った。
コイン駐車場前、そこにあったのは、明らかにAのフィットだった。
そして彼女アパート前、二階の二つ目の部屋、カーテンから明かりが漏れていた。