今から1年とちょっと前の話。西日本集中豪雨っていうのがあったのを覚えている人はいるでしょうか。
この話はその時の豪雨がきっかけでボランティア活動を始めた僕が、その中で知り合った人たちと予想外の展開になってしまった出来事をストーリー形式でまとめたものです。
正直、この話をまとめる上でいろいろな感情が入り混じり、どんなタイトルを付けるのが相応しいのかわかりません。基本的に長い文章となりますので暇な人は読んでくれたらと思います。
2018年6月末、西日本を記録的な集中豪雨が襲ってきました。それからインターネットやテレビニュース等の様々な媒体で「ボランティア募集!」の文字が目に入るようになったのです。
その時の僕は幾分、運動不足気味を感じてもいたし、いつも無駄使いばかりしていた僕は(たまにはボランティア活動といった健全な目的で金と時間を過ごすのもいいな)なんていう余裕があったのでした。
家の稼業を手伝っている僕、「中村信二(28)」は社長であるオヤジに「有休とっていい?災害ボランティアいってくるわw」という気軽な気持ちで、とあるボランティア活動をしている団体に登録を始めたのです。
調べたところ、ボランティア活動といっても2歳児救出で時の人のなったスーパーボランティアのあの人のような完全に個人でするボランティアや、団体に所属して活動するボランティアの2種類がありました。
これは個人タクシーと会社タクシーのような感じで、個人ボランティアはすべての活動が全部自己責任。そのかわり自由が利く。団体ボランティアは組織の活動規則に従う必要があるが、最低限の保証はされている。その違いでした。
とりあえず最初は何が何だかわからないので、一番最寄りの場所にあるボランティア団体を訪問し「集中豪雨のボランティアやりたいんですけど?」みたいな感じで面談し、それから面倒ではあったけど様々な書類を書きおわると「じゃ、いつからこれますか?」という感じで配属先が決まったのでした。
配属された先は広島県のとある場所。完全に浸水してしまったエリアでの作業でした。具体的な作業は、泥や水で浸ってしまった建物の1階部分からスコップと三輪車を使って泥をかき出し、それを所定の場所に捨てるという単純作業でした。
僕が広島の某エリアで滞在した時間は3日間。ボランティアスタッフのために当てられた公民館の一部に寝泊まりをしての作業でした。
その中で僕はこの話を進める上での主要キャラである2名の男女と知り合ったのです。
男のほうは福山雅治に似ているので、、そうですねハルマサ君としましょうか。年齢は37歳のボランティアリーダーの人でした。ハルマサ君は僕が所属しているボランティア団体とは別の団体の管理職であり、見た目もかっこいい。スタイルもいい。人柄もいい。そしてリーダーシップが完璧。まさに男からも女からもモテそうな爽やかボーイの人でした。
女のほうは、山本KID典史の姉か妹か、美優っていましたよね。あんな感じだったので優美さん年齢33歳としましょうか。けっして体格がにているとか顔が似ているとかではなく、茶髪であるのと日焼け肌であるのが共通するので美優という事にしておきます。(笑)ですが茶髪で日焼けといってもヤンキーやギャルのようなタイプではなく、どちらかというとモデルタイプの美人さんです。このひとはハルマサ君と同じ団体の女性のリーダーをやっている人でした。
僕は始めての3日間で、自分の所属するボランティアチームの先輩よりも、このハルマサ君と美優さんの団体と仲良くなっていきました。
その理由としては、僕が所属するボランティアチームは経験の浅い人たちの集まりで現場においては指示待ちしか出来ない人が多かったという事にくらべ、ハルマサ君率いるボランティアチームは活気にあふれ、笑顔、元気、やる気に満たされているとてもいい雰囲気のチームだったのです。
僕はハルマサ君達のチームに紛れて一緒に3日間の作業を無事こなし、僕はハルマサ君に「じゃ、今日の夕方の便で帰りますんで」と挨拶したのです。するとハルマサ君や、優美さん、その他のチームのメンバーたちから「ほんとありがとう!また一緒にやろうなw」「気を付けてねw 帰ったら連絡してねw」といった具合にたった3日間一緒にボランティア活動をしただけなのに、まるで古い友達かのような良い絆を感じさせてくれる素晴らしい人たちだったのです。
それが・・・なんであんなことに・・
さておき。ボランティア活動活動から帰った僕が真っ先にやったことはハルマサ君達のボランティア団体のHPの検索でした。それからフェイスブックでハルマサ君や優美さんにフレンド申請を送り、インターネット上で彼らの活動を応援する立場となったのです。
その時です。優美さんのプロフィールの出身地のとことが、まさに偶然、僕の隣町の場所だったのです。(中学でいえば隣の中学という感じ)
それから僕は美優さんに個人的なメッセージで「A町出身なんですか?僕はB町なんですw 偶然ですねww」というメッセージがきっかけとなり。。。僕と優美さんはそれから毎日、毎晩のように地元トークをチャットで繰り返すことになったのです。
結果、、僕はとんでもない勘違いをしてしまうハメになったのです。
この時、僕の中での優美さんは①彼氏がいない→フェイスブック上に彼氏という存在が一切感じない ②子供もいない→結婚しているようにも見えない ③僕と毎日、毎晩チャットしてまんざらでもなさそう ④ボランティア活動で知り合ったというのはどこに出しても恥ずかしくない健全な出会い ⑤地元が同じというのはなにかの縁
こういった複数の理由付けがあって特に③の理由が強かったのですが(もしかしたら優美さんに、正式いやとりあえずお試しでもいいのでお付き合いしてみませんか?)といえばokもらえそうな「とんでもない勘違いヤロー」になっていたのでした。
結果・・・。
優美「気持ちはありがたいよ。本当にうれしい。でも、言ってなくてゴメンw 来月、ハルマサと結婚するんだ^^;」
信二「いえいえw とんでもないw こっちのほうこそ空気読めなくてスミマセンwww ハルマサ君ですか、きっと幸せになると思います^^ 二人の事これからもめちゃ応援してます!w」
程度の強がりしか出来ませんでしたよ・・w
それから個人的に優美さんにメッセージを送るのはやめる事にし、、程なくして二人のフェイスブックには「結婚しました!」という結婚式の写真付きでの報告。
僕はそれからフェイスブック自体、、あまり見なくなりボランティア活動そのものからも離れていったのでした。
それから半年後・・・・。
話は変わりますが、僕には悪い癖を持っています。それは休日に昼間から酒を飲んで、酔っぱらって気分が大きくなって旧友に連絡する。という悪い癖です。
普段は別に電話をして誰かと話をしたい、いやむしろメンドクサイと思う人間ですが、酒の力で気が大きくなったときは「久しぶりww 何してんの最近?Ww」と気安く電話やメールをする癖を持っています。
あれから半年後、その僕の酔っぱらい電話の被害者となったのが、「ハルマサ君」でした。
こっちは酒のんで気分が大きい。久しぶりにハルマサ君に連絡し、「結婚生活どう? 順調?W」とか聞くつもりで電話をかけてみたのでした。
すると・・・。
???「はい僕バイキンマン! ハッヒフッヘホー! お前はだれ・・・ ちょっと!!ハル君電話でないでって!(優美さんの声)あ・・」 プープープー・・・。
(バイキンマン??どういうこと???)
たしかに声は聞き覚えのあるハルマサ君の声でした。そして電話を奪い取ったのか、優美さんの声もしていたのです。
(なんだ。。いまの・・? ハッパ(大麻)でもやってんのか・・?)
もう一度電話をしてみたら「おかけになった電話は電波の届かないところにいるか・・・」のアナウンスが流れたのです。
連絡をとらなくなって半年。。幸せな新婚生活をしているハズのハルマサ君、優美さん夫婦。
とりあえず、、フェイスブックのメッセンジャーで優美さんに連絡してみたのでした。
信二「久しぶりw 元気ですか? さっきハルマサ君のところに連絡したの僕なんですけど、いきなり電話きれちゃったみたいで・・w」
優美「久しぶり^^ 連絡くれたのにごめん、今色々大変な事になってて・・」
続く。