そして盆踊りの櫓やテント等の設営が完全に終わったのが15時半。それから俺たちはいったん家に帰り風呂に入るなり着替えるなりして18時の祭り開始を待つのみなのだが、俺と光香は自治会メンバー(になってねーよwww)に自動的に組み込まれており17時の集合となった。設営が終わって家に帰る時も頭のどこかで光香の事が頭をよぎり、、(こんな嫌な再会するなら実家に帰省するんじゃなかったな・・・)なんて思っていた。何が嫌なのかといえば、光香とさえ再会しなければ俺は平々凡々と盆踊りに参加し、自治会の連中とビールを飲み、あわよくば懐かしい男友達の顔ぶれと旧交を温める事もできたであろう。光香と再会してしまったばっかりに、、頭の中は何か上の空。何か虚しい、満たされない。そんな気分が「嫌」だったんだ。結局、時間だけは容赦なく過ぎていき、俺は実家に帰ってダッシュで風呂に入り、そしてジーパンTシャツというありきたりな恰好でM山公園へと赴いたんだよね。すると公園入り口で浴衣を着た光香が既に待っていた。その浴衣はステージに上がって盆踊りをする町内の女性が揃ってきる同じ柄の浴衣だった。(ありきたりな白に紺色の花柄、みたいな)光香「こっちこっちー」俺「どしたの?」(なぜ俺を待つ必要がある?)光香「自治会長さんがまだ貼り忘れてるポスターあるから貼ってないとこ貼ってきてだって」ポスターというのはどこの誰が作ったのかしらないが、M山公園での盆踊りの日程と公園までの地図が書いてある張り紙の事だった。それを公園を中心に周囲を回って、まだ貼ってない電柱があれば貼ってきてくれ。との事だった。俺「電柱に勝手に貼ってもいいんかよw許可あるのか?都会だったらNGだぞw」光香「いいんじゃない、ここ田舎だしw」それから俺と光香は祭り開始までの1時間、束になった張り紙をもって周囲を散策した。懐かしい、、光香とこうして二人で歩くことなんて何年ぶりだろうか(20年ぶりだってタイトルに書いてるだろ)俺は不思議と、さっきまでの「嫌」と表現していた悶々とした気持ちが、忘れかけていた青年期の気持ちを呼び起こすキーとなっている事に気が付き始めていた。俺「光香」光香「なに・・?w」俺「最後に会ってから、もう20年くらいになるんだっけ」光香「そうやね」俺「あれから俺もすぐ地元出たし、というか別れた理由が俺が京都の大学に行ったことが原因だったよなw」光香「そうだっけかなー、たしかそうだと思うw 遠距離恋愛はやっぱ無理w ってなったのよねw」俺「そうそうw あれから人生っていったら大げさだけど、どんな感じだったん?」光香「うーん、私も大学いってたのまでは知ってるでしょ、卒業してから就職して、結婚して、、子供産んで、、平々凡々と今に至る・・w」俺(やっぱりそうか、、そうだよな普通・・w)俺「もう結婚生活長いの?」光香「29んときに結婚したから結婚8年目ってとこかな」俺「子供はなんさい?」光香「5歳の娘がひとり」俺「かわいい年ごろだなw」光香「そりゃ他人から見たらそうだろうけど、大変だってwww」俺(他人、、、か・・・)光香「そっちは?」俺「俺? 俺は結婚もしてねーしもちろん子供もいねー」光香「そうなんだ。なんでまた。普通に2児のパパとかなってそうなのにw」俺「よく言われるよそれw なってねーよww」こんな会話を繰り返しているうちに、張り紙はりも目途がたちそろそろ公園へ戻る方向へ足を進めていた。すると光香から以外な提案があったんだ。光香「いろいろ話もしたいしさw 盆踊りおわったら飲みいかない?」俺「お、、おうww いいぞw 久しぶりに飲むかww」この時、俺は一切、やましい事を考える心境は消えていた。いや、もともとやましい事なんて考えていなかったかもしれない。あれは公園の時の一時的な錯覚だったんだ。よし、20年ぶりに色々話をしてみるかwwそんな明るい前向きな気持ちで俺は盆踊りの参加し、そして自治会のメンバーとして終わった後の片付けも率先して行い全てが終わったのは夜の22時になってた。あちらこちらで「おつかれーす。明日もたのんますー」というジジイの声が飛び交うなか、俺は公園の中から光香を探しあてた。光香も俺の事を探していたらしく、「ここにいた
...省略されました。