就職祝いに叔母にご馳走してもらった。叔母と2人きり、外で会ったりする
のは初めての事だった。
ビルのガラスに映る2人。23と48だが、叔母が若いせいで全然抵抗はな
かった。
けど意外と目立ったのか、後で友人からその時の2人を見かけたと告げられ
た。
あの綺麗な熟女とどういう関係?と興味津々のようだった。叔母だと何故か
言えず、知り合いだと答えた俺だった。
叔母。自分の母親の弟の奥さん。俺の親戚。でも昔からそれだけの女性には
思えなかった。
憧れの人妻だった。顔立ち、スタイル、優しさ、仕草、総て好みだった。
その後、なんだかんだと相談を持ちかけた。ネタを探すのに苦労した。
理由を考えては一緒に行ってほしいとねだった。甥っ子という立場は役に立
ち、仕方ないねと言われながらも、映画や飲みにもにも付き合ってくれた。
俺にはデート気分。でも彼はおそらく保護者気分。女としてしか見えなくな
っていた俺にとって、それは不満だった。
告白して上手くいくはずはないと思った。そういうのはあり得ない女性だっ
た。
妄想だけしか出来ない。葛藤した。
そんな時、俺はバイクを転倒させた。足を骨折した。一人住まいで不自由な
日々。
彼女に電話した。見舞い、そして部屋を片付けてくれた。
彼女が廻りを動くのを眺めていた。2人きり、頭に血が上った。
後ろから抱きついた。襲い掛かったと言えるのかも。
何を言われたか何も聞こえなかった。足の痛みも判らなかった。
何をしてるのかはわかっていたが、止めようとは思わなかった。
先にある怖さ。その時の彼女と同じ。欲望に押えつけられていた。
犯してしまった。泣かせてしまった。