2年前のある日のこと、掲示板であるメッセージが目にとまった。
「妻が浮気をしているようです。確かめていただけませんか?」というよう
な主旨にご主人のメアドが書いてある。
いつもなら読み飛ばしているところだが、知性を感じさせる文章に安心感が
あったことと、割りと近いエリアだったこともあり、面白半分にメールをし
てみた。
「私でよければ是非調査のお手伝いをさせていただけませんか?全てをご報
告しますので」
何通かのやり取りの後、お互いに安心できる人物であるということを確認
し、奥さんの写真も見せてもらったが、なるほど浮気を心配するのも無理が
ないような、男好きするきれいで清楚な色気がある美人である。
「妻のメアドをお教えします。」とアドレスが入ったメールを見た時、胸の
鼓動が高まった。奥さんに関するいろいろな情報、好み、趣味や好きなタイ
プなどはすでにご主人から聞いている。
俺は頭の中で作戦を練り上げた・・・
俺は、旦那さんに教えてもらった彼女のメアドに使い捨てのサブアドからい
くつものパターンでメールをいれ、奥さんの反応と情報を収集しようと考え
たのである。
まず1通目のメールを入れた。奥さんの本名に呼びかけてみた。
「良子さんですね・・・あなたの秘密を知っています・・」
一通目のメールを入れると、あの美しい人妻がどういう反応を示すのか胸の
高まりを感じつつレスを待った。
メールを出し奥さんの出方を待っていた。もともと、はったりであり反応が
あればラッキー、なくても仕方がないと想いながら携帯を握り締めていたと
ころ、携帯に着信を知らせるバイブが鳴った。
メールを見ると奥さん、良子からの返信である。
きた・・
俺はすぐにメールを開いた。
「あなたはどなたですか?私に秘密などありませんが何故私の名前とメール
アドレスをご存知なのでしょうか・・・?」
予想通りの反応である。
ここからとる方法は二つ、脅かしながら短期間で心を奪うか、話をしながら
じっくりと心を奪うか・・依頼をくれた旦那さんには悪いが、写真を見た瞬
間から必ずものにしてやる、と心に決めたのである。
続く