ヴヴッ…。
凛花からの返信が明らかに昼休みを過ぎた時間帯で届く。
口元を緩め、内容を確認する男。
(真面目な子だと思ったけど…、授業中でも返事をしちゃう…、悪い子だったんだねぇ…。)
授業の間です。
今どきは授業中なんて関係ないのか…、
隠れてこそこそと返事をしているのか…、
想像するだけで昂るものを感じる。
必死になって返事しているのは友達にでも、家族にでもない。
裏垢で、それも先程まで自分にオナニーを求めてきた相手だ。
「今日で3日目…。
SNSの更新も3日前が最後だ…、他に夢中にあることができました…って感じだな…。」
誤った本垢からのDMから始まったこのやり取り。
それは最初から凛花にとっては泥沼だったのかもしれない。
何もかもと言っていいほどプライベートは筒抜けとなり、
その更新頻度の上昇、低下も全て彼女の精神状態を映す鏡となり得る。
もちろん、それの全てが物語るわけではないが、
ある程度は凛花の、男への依存度のバロメータとして判断できると言うモノ。
言ってしまえば、攻略サイトを見ながらシミュレーションゲームを進めているような状態なのだ。
『勉強も…部活も…頑張っている…素敵なことだ。
でも、無理して返事をすることはないよ…?
大事なことは、大事な人は、疎かにしちゃいけない。
大切な人の言葉、大切な人の為の行動を、RINKAちゃんは意識できるかな…?
全ての事を最優先にすることはできない。
今の自分が求めている物が何かが見えてきているはず…。
満足できているかい…?』
含みのある言葉。
大事なものが徐々に塗り替わっていく感覚を、微かに意識させるように。
そしてそれを腹落ちさせながらも、そちら側へ歩ませるように。
さらに告げたのは、満足できているか、という言葉。
「見られてような」気持ちになるだけで満足か。
「果てる前に終わる」自慰で満足か。
『RINKA、次は今夜…。
お風呂上りに連絡してきてくれるかな…?』
そして初めて、明らか男からの指示が飛ぶ。
凛花の予定も、都合も聞かず、男の少しだけ強引な一面が垣間見える。
【こんにちは。
御連絡ありがとうございます。
世間的にはお盆が開けてしまいましたからね、そう言う方も多いでしょうね。
私自身も今秋から仕事が再開。
時間的に凛花さんと同じく、午前中に少し時間があり、あとは夜になると思います。
互いに無理なく、お相手よろしくお願いいたします。】
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