直ぐに返信してしまったけど、結局「宗くん」から返ってこなければ意味がない。またそわそわとしながら、トイレの個室の中で待つ。
「あっ……」
少しすると、また通知が表示される。直ぐに開いて確認すると、待っていた人からだった。
『学校なんですけど、宗くんと話したくて返信しちゃいました…。』
本垢を見られたからには、女子高生ということは既にバレている。プロフィールにも書いているし、もしかしたら顔も見られているかもしれない。
そう思っているから、凛花からは隠す必要があまり感じられなくて、より親しい位置に「宗くん」を置いてしまっている。
自分を曝け出すのには勇気がいる。
引かれることを考えたらとても怖い。
そう、後ろめたい気持ちが強いから。
自分の気持ちを代弁するかのような言葉に、少し泣きそうになる。凛花がこれまでずっと悩んでいたところで、漸く吐露し、そして受け入れられていると感じているからだった。
『誰もいないんです。
彼氏には言えないし…友達も、きっと私がそんな子だってなったら、軽蔑して離れていってしまうかもしれないって…考えちゃって…。宗くんは、本当の私のことも引かないって思えるんだけど……。
全然お話してないのに、重たいこと言ってごめんなさい。』
まだ話し始めて一晩の、年上の異性に言うことではないとわかっているけれど、凛花にとって「宗くん」はそれほどまでに大きい存在となっていた。
彼氏が嫌いなわけでも、友人に不満があるわけでもない。ただ、自分が汚く異質に感じてしまって、それを知られるのが、反応が怖いだけ。
でも、この画面越しの人なら、きっと。そう思わせる魅力が彼にはあって、だからこんなに沢山の女性が彼の言葉を求めているのだと改めて感じる。
※元投稿はこちら >>