「ごめんね…突然来ちゃって…」
祐一クンの部屋のチャイムを鳴らして暫くすると、おでこに冷えピタを張りボサボサ頭の祐一クンが顔を出しました…亜紀の娘の佳織だと思っていたのか、亜紀の顔を見て驚いた様子でした。
「実はね…佳織に頼まれたの…あの子…先輩と約束があるみたいで…祐一クンも知ってるんじゃないかなぁ…サークルの怖い先輩…どうして断れないから代わりに看病に行って欲しいって…」
初めこそ予想外の亜紀の訪問に呆気に取られた表情の祐一クンでしたが、我に返ったように慌てて招き入れてくれました。
「すいません…散らかっていますけど…」とバツの悪そうな祐一クンの言葉通り部屋は結構散らかっていますが、病気て寝込んだ一人暮らしでは仕方のないことでしょう…
「大丈夫…寝込んでいたんだから…仕方ないわよ…あとで私が片付けるから…まずは何か作るわね…どうせ殆ど食べていないんでしょう?ほら…祐一クンは横になってて…」
亜紀は買ってきた食材の入った袋を手にキッチンに立ちました。
「すぐにできるからね…」
料理を始めた亜紀てすが、佳織の代わりに仕方なくという感じではありません…むしろ何となく楽しげでした。
初めて佳織が祐一クンを連れてきた時からカッコいい男の子だと思っていましたし、亜紀の作る料理も「美味い美味い」と気持ちがいいほど食べてくれ、話をしていても楽しく、そんな男の子の看病は決してイヤなものではなかったのです…
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